ヤクルト・村上、史上最大の乱打戦にケリつけた26号 3連戦両軍合計67点はプロ野球新

[ 2022年6月27日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト11―10巨人 ( 2022年6月26日    神宮 )

<ヤ・巨>8回、勝ち越し3ランを放つ村上(撮影・光山 貴大)
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 ヤクルトは26日、巨人との打撃戦を制して12カード連続勝ち越し。全球団に勝ち越した交流戦も含め史上初となる全11球団連続となるカード勝ち越しも決めた。4番の村上宗隆内野手(22)が8―8の8回に中堅に決勝の26号3ラン。両軍合わせて18本塁打が飛び出るなど計67得点が刻まれた歴史に残る3連戦でも存在感は抜群で、当面のライバルである2位・巨人の自力優勝の可能性も消した。

 気温35度の猛暑も吹き飛ぶ快音。神宮のファンは総立ちだ。村上の打球がバックスクリーン左で弾む。雄叫びを上げながら一塁ベンチに戻った主砲を高津監督もナインも手荒いハイタッチで迎えた。

 「ホッとしていますし、疲れました。暑い中、熱いご声援ありがとうございます!」

 お立ち台で疲労感をにじませたのも無理はない。初戦は5発16得点で大勝も前日の第2戦は投手陣が6被弾19失点で大敗。この日は取っては取られるシーソーゲームだった。真夏の陽気での消耗戦。8―8の8回1死一、三塁で平内の140キロカットボールを捉えた。決勝26号3ランは今3連戦で両軍合わせて18本目の一発だ。3試合で両軍がスコアボードに刻んだ得点は実に67。村上も計3本塁打で9打点を記録した。

 初回の三塁守備では先頭の増田陸の飛球を投手のスアレスと交錯しそうになりグラブに当てながら落球。そこから3点を先制された。「本当にしょうもないエラーをしたので何とか取り返したかった」。直後の初回こそ四球を選ぶも、その後の7回までの3打席は2三振など凡退。最後に最高の結果を残した。

 休養日はサウナ施設に足を運ぶ。100度近い高温に耐え、サウナ内の水蒸気をタオルであおいでもらって熱風を浴びる「アウフグース」で大量発汗。全カードに勝ち越して優勝し、自身もMVPに輝いた交流戦後の休養日も訪れて心身ともに回復し17日からのリーグ戦再開に備えた。

 チームは12カード連続勝ち越しを決め、5月17日からの阪神3連戦から交流戦も含め史上初の全11球団連続勝ち越し。26本塁打、71打点はリーグトップで打率・315は同2位だが、村上は「獲れるものは全て獲りたいけど、それは終わってから。まずは一試合、一試合に集中して頑張る」と誓う。優勝マジックの最短の点灯は29日。独走をさえぎるチームは、見当たらない。(青森 正宣)

 《84年南海―日本ハムの62点超え》今回(24~26日)のヤクルト―巨人3連戦はヤ16―6巨、ヤ5―19巨、ヤ11―10巨と3試合で両軍合計67得点。同一カード3連戦では84年8月24~26日の南海―日本ハム戦の両軍合計62点(南11―21日、南6―5日、南11―8日)を上回る最多記録となった。

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2022年6月27日のニュース