好調の阪神・大山を支える新井コーチとのルーティン「大事な時間としてやっている」

[ 2022年6月21日 05:15 ]

大山悠輔と新井コーチ
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 【虎番REPORT】6月の大山の表情からは自信がみなぎっている。19日現在で、月間自己最多タイの9本塁打を放つなど、チームを最下位から3位まで押し上げた立役者と言っていい。その活躍の裏で新井打撃コーチと“二人三脚”で行っているルーティンが、上昇の後押しになってるように映る。

 「いつもルーティンとして新井コーチと練習前にバッティングをしている。いろいろ話し合いながら、そこは大事な時間としてやっている」

 大山もその重要性を説いていた。全体練習開始前の時間を利用する。ホーム、ビジターを問わず、約10分から15分に及ぶ確認作業を欠かすことはない。

 特に注力しているのが「動から動の姿勢」を崩さないことだ。タイミングを取る前段階として、打席で体を動かしながら構えている。同コーチは大山のタイミングの取り方について、ポイントを明かしてくれた。

 「いろいろやってきて、今は左足で地面を踏んで動かすのが合っていると思う。動から動をなぜするのかというと、受けたら打てないので、常に動いて、投手に向かっていこうとなった」

 これまでもバットのヘッドを動かすなど、試行錯誤を積み重ねてきた。そこでたどり着いたのが“足を使う”こと。タイミングを取るときにしっかり間もできるため、ボールの見極めにもつながっているという。

 実際に成果を証明するデータがある。6月はボールゾーンの球を振る確率が、4、5月と比べて減少。過去2カ月は20%を超えていたが、今月はここまで18・5%にとどまっている。選球眼の良化は、相手バッテリーにとっての重圧となる。投球に対して受け身になることなく、自らの間合いで勝負できているのだろう。

 それでも何かの拍子で調子が崩れるのがバッティングだ。厳しい内角攻めなど、相手も策を練ってくる。「油断せずにやっていきたい」。今後もルーティンの中での気づきを生かして、勝利に導く一打に期待したい。

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2022年6月21日のニュース