練習の虫、研究熱心…ソフトバンク・和田 なおも進化を続ける41歳

[ 2022年6月21日 08:00 ]

<ソ・楽>日米通算150勝を達成し笑顔で記念ボードを掲げるソフトバンク・和田(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの和田毅投手(41)が、19日の楽天戦で日米通算150勝を達成。「ほっとしています。使ってもらった王会長をはじめ、たくさんの監督、コーチのおかげでここまでの数字を積み上げることができました」と周囲への感謝とともに喜びを口にした。

 2007年から2010年までソフトバンク担当をやらせていただいたが、和田は「練習の虫」だった。キャンプでは全体練習後に一人、多目的グラウンドに残り、ひたすら走り込んでいる姿が印象に残る。「自分には150キロ出る剛速球がないからね」と大粒の汗を垂らしながらも、さわやかな笑みを浮かべていた。

 当時の同僚で同い年だった杉内、新垣も「自分にはできない。あんなに練習したら体が壊れてしまう」と口をそろえた。練習好きの和田は、同時に研究熱心でもある。福岡市の自宅近くに専用のトレーニングジムを構え、求める究極の投球フォームを追い求めた。「どういうフォームで投げれば効率よくボールに力が伝わるのか」と知識も深めていった。

 積み重ねた経験から今にたどり着き、通算奪三振1762。杉浦忠の1756奪三振の球団記録も塗り替えた。150キロ台を計測する投手に驚きを感じない時代にありながら、和田が放つ140キロ台の直球はバットに空を斬らせる。打者からは球の出所は見えづらく、切れ味鋭いボールが向かってくる。それこそが和田の強みだ。

 「レベルアップしたいという気持ちは、若い子たちとも変わりはない」と和田。41歳でもなお、進化を続ける。(記者コラム・川手 達矢)

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2022年6月21日のニュース