大山2打席連発で阪神4連勝、ついにAクラスが見えた!! 18日阪神勝利で広島が負ければ3位浮上

[ 2022年6月18日 05:16 ]

セ・リーグ   阪神7ー5DeNA ( 2022年6月17日    甲子園 )

<神・D>6回、2打席連発となる16号ソロを放つ阪神・大山(撮影・成瀬 徹)
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 プロ野球のリーグ戦が17日に再開し、阪神は懐メロをテーマに音楽と野球観戦を同時に楽しむイベント「トラフェスvol.1」と題して開催されたDeNA戦に7―5で逆転勝利し、連勝を4に伸ばした。大山悠輔内野手(27)が前回7日の日本ハム戦で無安打無得点試合を達成したDeNA・今永から15号、16号の2打席連発を放った。通算100号へも、あと3本。きょう18日も矢野阪神が勝利し、広島が敗れれば3位に浮上する。

 本塁打と打点の2冠に輝いた交流戦が終わっても、大山の勢いに陰りは見えない。前回登板でノーヒットノーランをした左腕の今永から2打席連発だ。歓喜に沸く甲子園で4試合連続となったお立ち台では珍しくジョークも飛ばした。

 「もう話すことはありません(笑い)」

 打席では真剣そのものだった。4点差に広げた3回の15号ソロは弾丸ライナーで左翼席に着弾。「自分が一番びっくりしている。すごい打ち方をしたなと。僕もあまり見たことがない(打球)」。自身も目を丸めた一撃。ただ、仕留められた要因はあった。難しい内角高めの146キロ直球を捉えられたのは「狙い球をしっかり絞った」からだ。

 6回の16号ソロはもっと価値があった。青柳が3ランを浴びて1点差に迫られた直後に、再び初球の145キロを仕留めた。内角低めを打った技あり弾は、直球を狙っていた証拠か。高弾道133メートルの“ビッグフライ”。両膝に手を付く左腕を横目に、悠然とダイヤモンドを一周した。

 「いつも青柳さんに助けられているので、助けようと思って打席に入った」

 青柳の先発時は10試合で38打数17安打(・447)、6本塁打、14打点で、援護はもはや恒例だ。さらに、今季の甲子園での強さも特筆すべきものがある。チームが放った聖地15本塁打のうち10本が大山。5月20日の巨人戦から9本連続で放ち、独り占め状態だ。通算100号へも、あと3と迫った。

 今季59安打のうち、半分以上の33本が左翼方向という引っ張り型の調子のバロメーターは、フリー打撃の打球の質にある。マンツーマンで指導にあたる新井打撃コーチは、不調時は、引っ張る意識が強すぎるあまり「ラインドライブする」と分析する。

 シーズン序盤は、順回転がかかってフェンス手前の失速が目立った。しかし、現状は「彼自身で理解して修正している。今はない」と状態に太鼓判を押す。1本目のアーチは、聖地での打球計測が始まったこの2年で、マルテと並んで最も低い打球角度の19度。低空でもドライブせず、フェンスを越えた。

 「隙を見せたら打撃なんて一日、一晩で崩れてしまう。気の緩みだけはないようにやりたい」

 首位ヤクルトとは依然12・5差ながら、3位・広島の姿も捉えた。トラフェスイベントでは今春の沖縄キャンプで聞いていた安室奈美恵の曲を選択。苦しい春を乗り越えて夏へ向かう―。Aクラス進出と、さらなる逆襲に挑む大砲の勢いは、そう簡単に止まらない。 (倉世古 洋平)

 ○…大山(神)が3回と6回にソロのゲーム2本塁打。マルチ本塁打は通算9度目。今季は6月3日の日本ハム戦で3本塁打しており、シーズン2度は18年と20~22年の4度目。この日の2本はどちらも今永の初球を打ったもの。今季16本のうち初球本塁打は5本目。3球目までが12本で、6月の8本はすべて3球以内と早い決着の傾向だ。

 ○…これで通算97本目。阪神生え抜き選手の100号到達試合数で最速は73年田淵幸一の424試合。大山は現在644試合で及ばないが、順調なら94年八木裕の680試合を抜いて、歴代4番目のスピード到達を狙える。

 〇…阪神が4連勝でヤクルトに敗れた3位・広島とのゲーム差を1.0に縮めた。阪神はきょう勝つと勝率.470、広島が敗れると勝率.469となり今季初の3位に浮上する。

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