ソフトB 交流戦V逸…痛かった勝負所でのスクイズ連続失敗 藤本監督「今、もがいている最中」

[ 2022年6月11日 05:00 ]

交流戦   ソフトバンク1-3ヤクルト ( 2022年6月10日    ペイペイD )

<ソ・ヤ>2回、スクイズ失敗しファールとなる甲斐(右は小川)(撮影・岡田 丈靖)          
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 ソフトバンクは10日、ヤクルトに1―3で敗れ交流戦優勝の可能性が消えた。打線は相手を上回る9安打を放ちながら、再三の好機を生かせなかった。先発の千賀滉大投手(29)は1―1の4回、村上に痛恨の決勝ソロ本塁打を浴び7回2失点で3敗目。2位・楽天が敗れパ・リーグ首位は維持した。ヤクルトには昨季から4連敗となっただけに、残る2試合で意地を見せたい。交流戦の優勝はヤクルトと阪神に絞られた。

 ヤクルトファンが陣取る客席では村上と山田のアーチ競演を見届けた後、七色の傘がくるくる回り、東京音頭の大合唱。一方で本拠地の鷹ファンは「あー…」と、ため息ばかり漏らした。もどかしさが充満したペイペイドームで、3年ぶり9度目の交流戦優勝の望みはついえた。相手を上回る9安打で1点。拙攻が続いた。

 「前半やね。セーフティースクイズ、ファウル。スクイズ、ファウル。先にリードしていきたいところでの失敗。あとはね、チャンスでもう1本というところね」。藤本監督は結果的に勝負を分けた甲斐の2度のミスを振り返ると、2分弱で会見場をあとにした。

 1―1の2回。1死一、三塁の好機で打席は甲斐。三走は三森。2、4球目に堅実にスクイズで1点を取りにいったが、いずれもファウル。その後、ヒッティングに切り替えたが最悪の二ゴロ併殺に終わった。

 2回以降もチャンスはつくったが、2死からの出塁は、打つ手が限られる。3回は2死から連打で一、二塁としたが中村晃が見逃し三振。6回も2死からの連打で二、三塁となったが三森が3球三振。それだけに1死からの好機だった2回の無得点が悔やまれた。得点は初回の併殺間に奪った1点だけ。2回以降はゼロ行進だった。

 この日から阪神戦の守備で足を痛めた今宮が欠場。ここまで打率・339と打撃が安定していた攻守の要が不在となった。試合前、9年ぶりに早出練習に参加し、王会長から助言を受けた柳田も復調途上のままだ。これでヤクルト戦は昨季から4連敗。2カード連続で初戦を落とした。「つながりを考えてやっているが得点圏での1本が出ない。今、もがいている最中です。明日、切り替えていきましょう」。指揮官は、自らにも言い聞かせているようだった。 (井上 満夫)

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2022年6月11日のニュース