阪神・北條 359日ぶりの打点は価値ある適時打 同期入団・藤浪と“意地の競演”

[ 2022年6月4日 05:30 ]

交流戦   阪神9ー7日本ハム ( 2022年6月3日    甲子園 )

<神・日>5回、北條は適時内野安打を放つ(撮影・北條 貴史)
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 大逆転劇に渋い一打で貢献した。阪神・北條が昨年の6月9日の日本ハム戦以来、359日ぶりの打点となる価値ある適時打。見せ場をつくったのは5点劣勢の5回だった。

 「追い込まれていたので最低でもゴロを打って、どんな形でもランナーを還すということだけを考えていました」

 無死三塁で代打として登場すると、上沢に対してフルカウントまで粘り6球目の直球を振り抜いた。打球が三遊間への深いゴロとなって内野安打。「良いところに転がってくれて良かったです」と全力疾走で一塁を駆け抜けて仕事を果たした。

 虎党の胸を熱くする“エモい”場面でもあった。高校時代からのライバルで同期入団の藤浪の代打。2番手で2回零封と好投した右腕からバトンを託されるように巡ってきた好機でもあった。ともに10年目で勝負を懸ける一年。2人の意地が詰まった“競演”にも見えた。

 昨秋の左肩手術から復帰し、5月6日に1軍昇格。先発は1度だけでベンチを温める日々が続いているが、執念と勝負強さで劇的ドラマにつながる1点をもぎ取った。その後もベンチの最前列で声を張り上げ、仲間を鼓舞した背番号26。全力を尽くして最高の勝利をたぐり寄せた。(遠藤 礼)

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2022年6月4日のニュース