ヤクルト・塩見「まぐれです!」プロ初3打席連発 1試合2本塁打すらなかったのに…28歳大暴れ

[ 2022年5月28日 05:30 ]

交流戦   ヤクルト8―1楽天 ( 2022年5月27日    楽天生命 )

<楽・ヤ>3打席連続弾の塩見は笑顔で3本のポーズ(撮影・村上 大輔)
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 ヤクルト・塩見泰隆外野手(28)が27日、楽天戦で3打席連続本塁打をマークし、3安打5打点と大暴れ。初回に6号ソロ、2回に7号3ラン、4回に8号ソロを放った。球団では16年ぶりとなる1試合3打席連発。野村克也氏のヤクルト監督時代の教え子である、高津監督と石井監督の対決の第1ラウンドを制する大勝につなげた。

 本人も指揮官もびっくりだ。5―1の4回1死。塩見が滝中の外角129キロスライダーをはじき返した。バックスクリーン左に飛び込む8号ソロ。「まぐれです!明日が怖いです…」。過去に1試合2本塁打もない28歳がプロ5年目で初の3打席連発をマークした。

 両リーグ首位対決の初戦。昨年にも本塁打を浴びせた滝中を捉えた。初回に左越え先制6号ソロ、2回に右中間席へ7号3ラン。第3打席は中堅に運んだ。広角に3連発。高津監督はベンチであえてグータッチをせず目を丸くして出迎え、驚きを表現した。

 4連発に期待のかかった6回2死で迎えた第4打席。15年に4打数連続本塁打を達成している山田から「“甘い球来るよ”と。凄く意識した」と打席に向かったが、真ん中のフォークを打ち損じて遊ゴロに倒れた。「捉えきれなかったのは、自分の実力のなさです」と苦笑い。それでも、球団の1試合3打席連発は06年5月9日の西武戦でラロッカが達成して以来、16年ぶりの快挙だ。

 疲労を考慮されて山田と青木がスタメンから外れる中、20年11月5日以来の「2番・中堅」で出場して存在感を放った背番号9。ブレークした昨年から、その日の打席を振り返ってチャートをつけるのが日課となっている。「夜は打撃の動画を見て、その反省を次の試合前までに書き込むようにしています。意外ですか?」と笑う。高津ヤクルトと石井楽天の対決となった3連戦の初戦。野村氏のID野球の系譜を継ぐ男が、日々の予習復習の成果を発揮した。

 高津監督からは「サイクルもするし、4三振もする男。明日からが楽しみ。丁寧なバッティングができたら」と継続を求められた。「本塁打は野球の華だから、打てたらうれしい。かといって大振りしてもいけない」と語る塩見には、さらに飛躍するための自覚が備わっている。(青森 正宣)

 《3方向は球団初》2番・塩見(ヤ)が自身初の1試合3本塁打。初回の第1打席から3打席連続でマーク。1試合3打席連続本塁打は20年9月9日中日戦の坂本(巨)以来。ヤクルトでは06年5月9日西武戦のラロッカ以来16年ぶり7人目、3方向に打ち分けたのは塩見が初めてとなった。また、2番打者の1試合3打席連続本塁打はセでは04年の内川(横)以来2人目。なお、交流戦の3打席連続本塁打は17年6月16日ソフトバンク戦の丸(広)以来5人目だ。

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