中村武志氏 交流戦前セ総括 ヤクルトが一番安定感、巨人は大勢で不安解消

[ 2022年5月23日 05:30 ]

中村武志氏
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 交流戦前の戦いを終え、ここまでのセ・リーグのペナントレースを、スポニチ本紙評論家の中村武志氏(55)が分析した。

 セ・リーグの混戦ぶりは予想通りだ。巨人と首位を争っているヤクルトは日本一になった昨年の経験が生かされている。機動力を絡めた点の取り方もうまいし、ベテランの青木が山田、村上らをまとめている。セで一番安定感があり、その強みは混戦になればなるほど生きてくる。

 巨人がこの位置にいるのは、ルーキー守護神・大勢の存在が大きい。ここ数年、抑えと捕手が課題と感じていたが、ようやく抑えの不安は解消された。懸案は「大勢不在」の試合だ。原監督は開幕から3連投させない方針を続けているが、登板できない時の戦いは非常に不安定。新人の故障防止を考慮しながら、どこかで3連投の決断に迫られるだろう。

 現状はヤクルト、巨人が上位でも混戦に変わりはない。広島が鈴木の抜けた穴を感じさせないのは、昨年から若手を積極的に使い、今年を見据えていたから。中日も先発、救援陣ともにセで最も層が厚い。さらに言えば、開幕で大きくつまずいた最下位の阪神、5位のDeNAも巻き返す力は持っているし、チーム状態も上向きだ。このタイミングでパとの交流戦。普段戦わない相手で連勝、連敗するケースも増えるだろうし「大混戦」になる可能性を秘めている。

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2022年5月23日のニュース