ソフトバンク・上林、右アキレス腱断裂で長期離脱 窮地に燃える柳町「チーム状況を救っていけたら」

[ 2022年5月20日 05:30 ]

18日の試合前練習で負傷し担架で運ばれる上林
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 ソフトバンクは19日、上林誠知外野手(26)が佐賀市内の病院で診断を受け、右アキレス腱断裂の診断を受けたと発表した。長期離脱は必至で同日、出場選手登録が抹消された。18日に西武戦前の練習で倒れ、担架で搬送されていた。3月に左膝前十字じん帯を断裂した栗原陵矢外野手(25)は、今季中の復帰が絶望的な状況。主力外野手2人の穴は、柳町達外野手(25)らが埋めることになる。

 開幕直後の3月30日。ロッテ戦で自身と交錯した栗原が左膝前十字じん帯を断裂した後、上林は後輩を気遣いながら「頑張らなきゃ、という気持ちが一層強くなった」と決意していた。しかし、シーズン途中で上林も無念の長期離脱を余儀なくされた。

 18日の那覇での西武戦前に、シートノックに参加。中堅で捕球後、送球しようと踏ん張った際に足に力が入らず転倒した。自力で立ち上がれず、担架で搬送。那覇市内の病院では「右アキレス腱損傷」と診断され、翌19日、佐賀市内の病院でMRI検査を受けアキレス腱断裂が判明した。

 今季33試合に出場し、打率・301、1本塁打、12打点と好調だった。復活を目指す9年目で存在感を示していただけに、心中は察するに余りある。

 チームにとっても大きな痛手だ。上林、栗原と主力外野手が相次いで大ケガに見舞われる事態。それでもV奪回へ、立ち止まるわけにはいかない。この窮地に、今度は3年目の柳町が燃えている。この日、ペイペイドームで行われたピックアップ練習に参加し、フリー打撃で51スイング。広角に鋭い打球を飛ばした。

 「栗原さんも誠知さんもケガをしてしまった。2人がいなかったから優勝できなかったと言われないように僕自身、それ以上の活躍ができるように。チーム状況を救っていけたら」

 今季は既に自己最多を更新する33試合に出場し、打率・314、11打点と絶賛売り出し中だ。8日のロッテ戦から4試合、16打席ノーヒットが続くなど、1軍の荒波にもまれる25歳。「良いこともあれば、悪いこともある。その中で好調を維持し続けるのは難しいし、それを経験できているのはプラス」と充実のシーズンを過ごしている。

 きょう20日のロッテ戦は「完全試合男」こと佐々木朗と2度目の対決。前回は先制点を呼び込む二塁打をマークしたが、2三振も喫した。「早い段階から攻略して、降ろすのが理想。追い込まれたら何とか1球でも2球でもという気持ちが大事」と柳町。大好きな2人の先輩に勇姿を届ける。 (福井 亮太)

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