巨人のエース菅野が帰ってきた!6回1失点でセ・トップタイの4勝目 連敗5で止め3位浮上

[ 2022年5月13日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4―1DeNA ( 2022年5月12日    横浜 )

<D・巨>6回を投げ終えベンチに戻る巨人・菅野(撮影・白鳥 佳樹) 
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 巨人・菅野智之投手(32)が12日、DeNA戦に先発して6回5安打1失点でリーグトップに並ぶ4勝目を挙げ、チームの連敗を5で止めた。右肘の違和感で2軍調整となったが、この日出場選手登録されて中12日での登板。走者を背負いながらも粘りの投球で意地を示した。首位を走っていたチームは自身の離脱も重なり失速したが、帰ってきたエースが窮地を救い3位に浮上した。

 プロ10年目の今季、菅野が特にこだわりを持つのが投げ終わった際のバランスだ。三塁側や一塁側に倒れないこと。右足に重心が残りすぎないこと。自主トレやキャンプから意識し投げ続けてきた。

 フィニッシュを決めるには最も過酷な状況での復帰登板だった。右肘の違和感で2軍調整を経て、中12日でのマウンド。試合前から雨が注ぎ「スパイクの役割を果たせないくらい、土が付いて踏ん張れない。左足も強く踏み込むとズルッと滑っちゃうので」と足場は最悪。3回と5回にマウンド整備が入った。

 初回、先頭・桑原の打球が左翼手と遊撃手の間に落ちる不運な当たりでピンチを招き、楠本の右中間二塁打で先制を許した。それでも、2回以降は無失点。4回は無死二、三塁からしのぎ、6回2死一、二塁では代打・藤田を外角147キロツーシームで空振り三振。珍しく2度、雄叫びを上げた。「1点もあげたくない場面でしたし、ここをゼロでいけば、勝利に近づくと確信していた」。3者凡退は1度だけでも、最少失点で踏ん張った。

 離脱中はジャイアンツ球場で体にチューブを巻き付け、フォームをチェック。投球映像も見返した。「自分が思い描いているメカニズムと実際の動きが違う部分がある。(映像を)目で見て、どれだけ違うのかを把握して練習するのが大事」と時間を有効に使った。

 チームの連敗を5で止める快投。原監督は「真っすぐも多く使って、だいぶ良かった。粘り強く投げた。いろいろな意味で呼び水にしたい」と称えた。5連敗以上の連敗を止めるのは通算6度目。背番号18の先輩、桑田投手チーフコーチに並び球団最多となった。

 離脱した4月30日には貯金10の首位だったチームは、前日には貯金3まで減らしBクラス4位に転落していた。連敗ストッパーの粘投で1日で3位に浮上。菅野は「たくさんピンチを背負って打者と駆け引きしながら自分が成熟してきていると思う。またマウンドに上がるのが楽しみ」と自らに期待した。(川島 毅洋)

 ≪桑田に並び最多≫菅野が今季4勝目を挙げ、チームの連敗を5で止めた。菅野がチームの5連敗以上をストップしたのは、昨年9月12日広島戦(前日まで6連敗)以来通算6度目。巨人投手でチーム5連敗以上を先発勝利で止めた回数では上原浩治の5度を抜き、桑田真澄と並び最多になった。

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2022年5月13日のニュース