エンゼルス・大谷 怒った!代打で凡退、ベンチでヘルメット投げつける

[ 2022年5月4日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス0―3ホワイトソックス ( 2022年5月2日    シカゴ )

ホワイトソックス戦の8回、代打で二ゴロに倒れベンチで悔しがるエンゼルス・大谷
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)は2日(日本時間3日)、敵地でのホワイトソックス戦で0―3の8回に代打で出場し、二ゴロに終わった。1日の走塁で右股関節に張りを訴えた影響で、今季2度目の先発落ち。打った後も全力疾走ができず、ベンチではヘルメットを投げつけるなど珍しく怒りをあらわにした。試合前には患部が軽症であることが伝えられたが、今後の投手出場の可否も含め、状態が懸念される。 

 ベンチにいたナインが、驚きのあまり身じろいだ。グラウンドから戻ってきた大谷が、ヘルメットと肘当てを思い切り叩きつけたからだ。近くにはジョー・マドン監督もおり、ベンチ内には大きな音が響き渡った。笑顔がトレードマークの一つで、道具も大事にする背番号17。極めて珍しい光景だった。

 0―3で迎えた8回2死一塁。カウント3―1から救援右腕グレーブマンのチェンジアップにゴロを打たされた。二塁手ハリソンが処理にもたついたにもかかわらず、大谷は全力で走れなかった。その直後のベンチでの行動。反撃につなげられなかった悔しさか、全力で走れないもどかしさか、それとも患部の悪化か…。試合はそのまま零敗。大谷の取材対応はなかった。

 昨年のシーズン最終登板となった9月26日のマリナーズ戦でも、バットを叩きつけて怒りをあらわにした場面があった。関係者によれば、ベンチ裏ではそうした姿を見せることもあるという。前回登板した4月27日ガーディアンズ戦の試合後にも「怒ることくらいはもちろんあります」とも話していた。とはいえ、ベンチの中で見せることはほとんどなく、そこに今回の大谷の感情の大きな揺れがうかがえた。

 試合前には、大谷は早期復帰へ準備を整えようとしていた。壁当てと30メートル弱のキャッチボールで投手の調整を再開。マドン監督は、3日(日本時間4日)からのレッドソックス3連戦で見込まれる先発登板について「I hope(そうなれば良いと思う)。1日か2日、様子を見て判断する。私は楽観的だ。本人が大丈夫であれば先発させる」と前向きに話していた。

 その一方で敗戦後、指揮官はレ軍戦からのDHでのスタメン復帰を問われると「まだ(試合後に)トレーナーと話していないので、その後に判断する」と含みを持たせた。1日に膝上から巻いていたテーピングは消え、試合後のクラブハウスでは普段通りに振る舞っていた大谷。二刀流でフル回転を続ける上で、今季最初の試練が訪れている。(笹田幸嗣通信員)

 ▽昨年9月26日の大谷 マリナーズ戦に「2番・投手」で出場。1―0で迎えた7回に同点ソロを浴び、裏の攻撃が無得点に終わると、バットをバット入れに叩きつけた。同点のまま7回で交代し、チームは降板後に勝ち越されて敗戦。試合後には「7回をゼロで抑えたかった」と投球への反省とともに、「もっともっとヒリヒリする9月を過ごしたい」と下位に低迷するチームの現状の打破を求めた。これがシーズン最終登板となり、9勝2敗。1918年ベーブ・ルース以来の「2桁本塁打&2桁勝利」に1勝届かなかった。

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