左ズラリ!阪神の新クリーンアップが4球で大野雄攻略 中野&佐藤輝の安打に糸井が適時打で反撃ののろし

[ 2022年4月29日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3-2中日 ( 2022年4月28日    甲子園 )

<神・中>4回無死、中野は中前打を放つ(投手・大野雄)(撮影・大森 寛明)
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 要した球数はたった4球、時間にしてわずか2分30秒ほど。即席麺すら出来上がっていないほどの分数で、阪神の「新クリーンアップトリオ」が電光石火の攻略劇だ。

 2点を追う4回。前夜から3番に座る中野が大野雄の2球目を中前打したところから一気に潮目が変わる。続く佐藤輝も初球を右前に運び、一、三塁。2回にも左前打を放ち、前日から4打席連続でHランプを点灯させ続けている糸井も、後輩2人に負けじと一、二塁間を抜く。反撃ののろしを上げる大きな適時打だ。

 口火を切った中野は殊勝に語る。「自分の中では(打順は)3番目というぐらいのつもりで。3番がどう、とかいうよりは自分の打撃をするだけ。後ろにいい打者がいるので、しっかりといい形でつないでいこう、と」。

 大野雄は試合前の時点で右打者の被打率・182に対し、左の被打率は・364。極端な“左嫌い”を数字が物語る。中軸の3人に加えて、この夜は近本、途中出場の小幡も安打。左腕に浴びせた全8本中、投安になった山本のセーフティースクイズ以外の7安打は全て左打者が記録した。

 早いカウントから果敢に攻めた4回で、結果的に試合が決まった。矢野監督も、この積極性を待っていた。

 「(大野雄は)元々制球が荒れて…という投手じゃないしね。追い込まれたら簡単なピッチャーではない。そういうところでは、早いカウントのボールが一番チャンスがある。しっかりみんなそれを仕留めてくれた」

 一気呵成(かせい)に攻める姿こそが浮上への鍵になる。(八木 勇磨)

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