ブルージェイズ・加藤 「パームグリップ」で磨いた欧米人のような力強い打撃

[ 2022年4月29日 02:30 ]

ア・リーグ   ブルージェイズ1-7レッドソックス ( 2022年4月27日    トロント )

ブルージェイズ・加藤
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 【笹田幸嗣通信員が見た加藤の魅力】ブルージェイズ・加藤はヤンキース入団後、長打力向上のために1日8食のメニューを強いられた。「体は大きくなるが、内野手としてはどうしたものか。動きが重くなる」。守備力を維持した上で、長打力向上に成功した要因の一つが「グリップ」にある。

 中越え二塁打の初安打でも見せたように、まずバットを左肩の上に寝かせる。その際に左手を投手側へかぶせて握り直す。ゴルフでいえば指で握る「フィンガーグリップ」ではなく、手のひらで握る「パームグリップ」。インパクトで力が伝わるこの技術習得が加藤の打撃を力強く変えた。

 ヤ軍時代。加藤は現役時代のイチローさんが行う神戸での自主トレに志願参加した。「あいつはああ見えてボールが飛ぶんですよ。かぶせて握っていますから」とイチローさん。操作性が難しくなるパームグリップで技術を磨いた。今春のオープン戦は打率・333、長打率・542。道を切り開きメジャー初昇格を果たした。1メートル85、89キロのスリムな肉体ながら、打球は欧米人のように強く遠くへ飛ぶ。NPBを経験していない初の日本人野手大リーガーの大きな特長である。

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2022年4月29日のニュース