春季高校野球静岡県大会 富士宮東が静岡商下す 27年ぶり県大会白星 次戦は日大三島と対戦

[ 2022年4月29日 17:58 ]

初回、先制のホームを踏む富士宮東の主将・勝又
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 第69回春季高校野球静岡県大会は29日、雨の影響で2回戦10試合中6試合が行われて5試合が成立した。19年ぶり出場の富士宮東が14安打で静岡商に7―1と快勝。準優勝した95年以来27年ぶりの白星を飾るとともに、センバツ出場校・日大三島への挑戦権を得た。

 プロ注目のリードオフマンで主将の勝又琉偉遊撃手(3年)が勝ち流れをつくった。初回いきなり左前打で出塁すると、後続もつながる。エース右腕で7番・久能樹音(3年)の2点中前打などで3点を先取。その後も中押し、ダメ押しに成功して春夏通算15度の甲子園出場を誇る古豪を圧倒した。

 「主将の自分が出たことでチームが勢いづきました。全体が明るい雰囲気でできたと思います」

 県内の高校球児にとって、会場の草薙球場は聖地である。入学以来、初めて足を踏み入れたナインは緊張でガチガチだった。そんな表情に大勝良則監督(55)が出した指令が場内散歩。三塁側ベンチから左翼ポールにたどり着くと、「100M」表示の壁を触ったりしながら心を落ち着かせた。いざ試合が始まってしまえば115分間を堪能。久能も6安打1失点で完投するなど、投打の歯車がかみ合った。

 今夏県シードをかけた3回戦が日大三島であっても「自分のピッチングをするだけです」と久能。サラブレッド同様、ひと叩きされたナインには頼もしさが増していた。(小澤 秀人)

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2022年4月29日のニュース