阪神・青柳が調整期間に鳴尾浜で示した柱としての気概 若手投手への数々のアドバイス

[ 2022年4月16日 08:11 ]

セ・リーグ   阪神4―1巨人 ( 2022年4月15日    甲子園 )

<神・巨>矢野監督(左)とハイタッチをかわす阪神・青柳(撮影・北條 貴史)
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 【記者フリートーク】プロ7年目の自覚が姿勢からにじみ出ていた。屋外での練習再開からこの日の白星までちょうど20日。状態を戻すべく鳴尾浜で汗を流し続ける一方で、若手投手陣へのアドバイスを欠かさない背番号50の姿があった。

 「久々に鳴尾浜にいたので。僕も若いですけど(笑い)、若い選手とは話す機会が多かった。上(1軍)でしっかり投げていた選手って、人から見られている印象が(自身が若いときに)あったので。お手本になるじゃないですけど、やっぱり適当にできないなと」

 今月2日の復帰登板で自分の前を投げていた佐藤蓮にはストライクゾーンでの勝負の心得を、広島遠征で一緒だったドラフト5位で同じ変則右腕・岡留にはスライダーとシンカーの握りを伝授した。制球に苦しむドラフト2位・鈴木から助言を求められた際には「僕自身制球に3年間ぐらい苦労して4年目からローテ回れたんで、すごく気持ちも分かりますし。僕が絶対正解ではないけど、『こうやってきたよ』というのはどの選手にも伝えられたらいい」と培った経験を元に、自らの3年目にファーム時代の矢野監督や福原投手コーチに教わった「7割の力感」投法を伝えた。

 「僕の場合は100%じゃなきゃ抑えられないと思っていた。打たれようが抑えようが、7割で続けることは全然いいよってトライさせてもらったのが3年目のファームだったので。得たものは大きかったと思いますし、そういうので僕はできましたってのを伝えているだけ」

 3年連続で規定投球回に到達し、昨季は最多勝、最高勝率の投手2冠。自らを「全然エリートでもなかったし、コントロールもすごく悪かった」と表現する一方で、「努力で試合を作るコントロールまではできる」と胸を張る。今季初めて立ったお立ち台で、青柳は言った。「鳴尾浜で3週間、若い投手の手本になるように頑張ってきました。今日は(若手に)見ておいてくれと言ってきましたので」。実績を積み重ねて掴み取った初の開幕投手こそ幻となったが、猛虎投手陣の確固たる大黒柱であることを示した95球の快投だった。(阪神担当・阪井 日向)

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2022年4月16日のニュース