鈴木啓示氏 投手2冠の自覚で重圧をはねのけた青柳 二塁手・小幡の守備も見事だった

[ 2022年4月16日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4ー1巨人 ( 2022年4月15日    甲子園 )

鈴木啓示氏
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【鈴木啓示 視点】 青柳は8回を投げ終えた時点で95球。完投ペースと見る向きもあるだろうが、投手出身の私からすれば精神面のスタミナがもうなかったと思う。

 というのも、青柳は開幕戦以上のプレッシャーを背負いながらの投球だったに違いない。前日の時点で、開幕から17試合を終えてわずか1勝。チーム状態は日増しに悪くなる一方で、周囲から感じる期待は相当なものであっただろう。

 それらの重圧をはねのけ1失点に抑えられたのは、昨年の投手2冠という自覚によるところが大きい。私も14回、開幕投手を務めたが、回を重ねるごとに自覚が増し、自らに厳しい練習を課したものだ。青柳もそういう思いでオフを過ごしてきたからこそ、チームの苦境を救うことができたと感じる。

 もう一つの勝利の要因は、セカンド小幡の守備にある。もともとショートを守っているだけあって、動きが速い。3度あった二ゴロ併殺はすべて左打者。狙い通りにゴロを打たせた青柳も立派だが、確実にさばいた小幡も見事だった。 

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2022年4月16日のニュース