森繁和氏 一発のあるロハスはスタメンで使ってほしかった 相手投手にプレッシャーかかる

[ 2022年4月15日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1ー4中日 ( 2022年4月14日    バンテリンD )

森繁和氏
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 【森繁和 視点】79年、開幕17試合で2勝13敗2分けだった西武で私はドラフト1位の新人だった。勝てない間は本当に長い時間に感じたが、今の阪神も同じ苦しみだろう。テレビカメラが三塁側ベンチを何度も捉えたが、どうしても監督、コーチ、選手がバラバラなように見えてしまう。難しいことは承知している。空元気でもいい。少しでも明るく振る舞う姿を見せてほしい。

 試合前の時点で43イニング連続で適時打なし。加えて相手が難敵・柳とあって矢野監督は佐藤輝を2番で起用したのだと思う。中野の出塁率があまり良くなく、近本との1、2番では試合を動かせないと考えたのか。2人の盗塁の数もあれほど積極的だった昨季ほど伸びていない。そこで佐藤輝の長打力に期待したのだろうが、結果的に単打7本に四球0では大量得点にならない。

 どうすれば少しでもチームに勢いがつくか。まず2安打を放ったロハスはスタメンで使ってほしかった。一発のある外国人選手がオーダーに入っているだけで、相手投手は警戒してプレッシャーがかかるものだ。左腕の大野雄が先発した1戦目も糸井を先発から外していたが、左対左など関係ない。ベテランに少しでもベンチを盛り上げてもらうのも手だろう。

 今、阪神の選手は不安だらけだと思う。こんな時だからこそ、矢野監督には、どんと構えていてほしい。既に今季限りで退団することを明言しているのだから、迷う必要はない。選手を使うのも、作戦を決めるのも監督。後悔することなく、やりたいように動いてみていいと思う。(スポニチ本紙評論家)

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2022年4月15日のニュース