牧が、浜口が…DeNA主力直撃、集団感染 7日阪神戦急きょ中止、8日中日戦は開催可否協議へ

[ 2022年4月8日 05:30 ]

阪神戦の中止が決まり、引き上げるDeNAナイン(撮影・平嶋 理子)
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 甲子園で7日に予定されていた阪神―DeNA戦が急きょ延期された。DeNAの選手らに新型コロナウイルスの感染者が相次いだため。先発予定だった浜口遥大投手(27)、牧秀悟内野手(23)ら6選手と、斎藤隆チーフ投手コーチ(52)に球団スタッフ3人の計10人が新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。また、桑原将志外野手(28)ら3選手が濃厚接触の疑いがあるとして自主隔離となった。8日からのDeNA―中日3連戦(横浜)の開催も不透明に。同日に臨時実行委員会を行い開催可否を協議する。

 阪神の打撃練習が終了しDeNAの練習開始時間になったが、球場に到着していたナインがグラウンドで体を動かすことはなかった。甲子園は開門を遅らせていたが、午後4時15分に延期の発表。三原一晃球団代表は「昨晩のスクリーニング、今朝のPCR検査で陽性者が出たことを受け、挙行は難しいと判断した。阪神球団に相談して中止の運びとなった」と説明した。

 球団は牧、戸柱、倉本、山下、斎藤チーフ投手コーチ、チームスタッフ1人の陽性判定と、濃厚接触疑いとして石田、桑原、大田を自主隔離すると発表。その後、先発予定の浜口、神里と同スタッフ2人の陽性も追加で発表された。

 この日朝の検査結果の判明は午後3時以降で試合開始直前だったため、臨時実行委員会ではなく当該両球団で延期を決定し、両リーグ理事長と他球団の了承を得た。前日には柴田の陽性も発表されており、計7選手が陽性に。濃厚接触疑いの3選手を加えて、計10選手が「特例2022」の適用選手として離脱する事態に。開催に向けて2軍から選手を呼び寄せた影響で、イースタン・リーグのヤクルト戦(横須賀)も中止となった。

 チームは前日に延長12回4時間36分の死闘を制し勝率を5割に戻した。牧は9回に値千金の同点打、戸柱は先発マスクで投手陣を支えフル出場した。さらに石田は6回1失点の好投。加えて桑原、大田も活躍。一夜明けてその主力が総じて離脱となり、今後の戦いへの影響も大きい。

 「感染対策をしていても起こってしまう。現状、指示に従いながら取り組んでいくしかない」と三浦監督は表情を曇らせた。きょう8日からは本拠地に戻り中日3連戦。12球団は臨時の実行委員会を開いて開催について協議する。同様の理由で2、3日の楽天―ソフトバンクの2試合が延期されたばかり。「専門家の先生とも相談する。臨時実行委員会を経て開催を判断することになる」と三原球団代表。きょう8日を含めて、複数の試合が延期される可能性もある。(大木 穂高)

 《ガイドラインに基づき判断》NPB新型コロナウイルス感染予防ガイドライン(有観客開催)では陽性者が出た際の試合開催について、「当該チーム関係者と濃厚接触の疑いがあるチーム関係者を速やかに特定・隔離し、試合開催を判断する」としている。

 陽性事例が複数発生した場合は「臨時実行委員会の招集に着手し、リーグ日程、リーグ戦継続可否など、リーグ戦全体の運営を検討する」と明記されている。

  ▼日本野球機構(NPB)・井原敦事務局長 昨夜の検査結果が朝に出て陽性が新たに確認された。DeNAは特例2022を使いながら本日の試合を挙行できるよう対応していたが、本日朝の検査結果が午後3時頃に出てまた新たに陽性者が出た。その状況を受け、DeNA、阪神、事務局で本日の試合の対応を協議した結果、本日は中止することになった。

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