巨人・大勢7セーブ!角三男に並ぶ球団新人最多タイ記録 憧れ江川ばり直球攻めで1回完全

[ 2022年4月7日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2―1広島 ( 2022年4月6日    マツダ )

<広・巨>7セーブ目を挙げた大勢は笑顔でポーズを決める(撮影・白鳥 佳樹)
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 わずか7球で締めた。開幕11戦目、登板7戦連続セーブ。巨人のドラフト1位・大勢があっという間に球団史に名を連ねた。7セーブは78年の角三男に並ぶ新人最多記録だ。

 「(記録は)知っていましたけど特に意識することはなかった」

 7球全てストライクで勝負した。目指すのは「分かっていても打てないストレート」。偉大なOB・江川卓の直球がすさまじく伸びるため、捕手が上からかぶせるように構えていた話を聞き、衝撃を受けた。毎日のようにテレビ電話などでやりとりする、大阪府羽曳野市のパーソナルトレーニングジム「Rebirth」のトレーナー・萩原淳由さん(36)との合言葉は「捕手が普通に構えているようでは、まだまだ」。この日の最速は151キロだったが、求めるのは球速ではなく質。スピンの利いた理想の直球を追い求める。

 最速158キロの快速球が武器。成長のスピードも速い。2試合連続で失点した阪神戦は四球が絡み、ストライクゾーンで勝負できなかった点を反省。「自信を持ってマウンドに上がろうと。真っすぐで押せていたので、今日は良かったかな」と話す一方で「まだまだフォーム的に開いている。課題はまだまだある」と、すぐに表情を引き締めた。

 家族からも刺激を受ける。6歳上の姉・あかりが4月に天満屋の女子陸上部に復帰した。駅伝やトラックなどで活躍も故障などで一度現役を退いた後、再挑戦する姿に「苦しんでいる姿を見ていた。もう一度、陸上に対して取り組んでいる姉を見られるだけでうれしい」と笑顔を見せた。

 角と左右は違えど、横手投げという共通項を持つ右腕は、いまだセーブ失敗なし。原監督は「新たなものと対面しながら成長していってくれれば」と、さらなる飛躍に期待する。「一戦一戦をしっかり抑えて、その積み重ねが記録につながればいい」と大勢。この22歳には通過点にすぎない。(小野寺 大)

 ≪12球団ではDeNA・山崎康&広島・栗林の37≫大勢(巨)が7戦7セーブ。新人のセーブ記録は15年山崎康(D)と昨年栗林(広)の37だが、巨人では78年角三男の7に並ぶ44年ぶりの新人最多記録になった。また、プロ初登板からの7試合連続セーブは86年サンチェ(巨)の5試合を上回り、すでに歴代最多。プロ初登板からではなく、シーズン初登板からの連続セーブ記録は93年大野豊(広)の12試合が最多で、球団記録は前記の角が6年目の83年にマークした9試合となっており、次はこれが目標になる。

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