エンゼルス大谷 開幕投手照準!初の大役「やってみたい」、初ブルペン投球で「昨季より良い状態」

[ 2022年3月17日 02:30 ]

ブルペンで投げ込む大谷(撮影・光山 貴大)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が15日(日本時間16日)、キャンプ地で初めて取材に応じ、4月7日(同8日)に本拠エンゼルスタジアムで行われるアストロズとの開幕戦先発に意欲を見せた。労使交渉の長期化による調整への影響が懸念されたが、アリゾナ州内の最先端施設で肉体もパワーアップ。ブルペン投球で順調な仕上がりをアピールした二刀流右腕は、メジャーでは自身初の大役に照準を合わせた。

 自信と手応えに満ちあふれた表情だった。メジャー自身初の開幕投手へ、意欲を問われた大谷は「やってみたいなというのはもちろんある」と言った。

 キャンプ2日目で初のブルペン入り。24球を投じた。16日(日本時間17日)にライブBP(実戦形式の打撃練習)登板を控えており、抑え気味の強度で最速90マイル(約145キロ)をマークした。

 「技術的なところもフィジカル(身体的な部分)も、既に昨季より良い状態で、ここまできている」。昨春は3月21日のパドレスとのオープン戦でメジャー自己最速101・9マイル(約164キロ)を計測。体重は102キロで昨年と変わらないが、状態は過去最高と呼ぶにふさわしい。

 労使交渉の長期化によりキャンプインが約1カ月遅れた状況で、なぜ大谷がここまで「良い状態」に仕上げることができたか。理由の一つが、キャンプ前に通ったトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」だ。シアトルが発祥だが、アリゾナにも拠点を構えている。ロックアウトにより球団施設が使えない中、ここで着々と準備を進めた。

 最新機器による動作解析を駆使したトレーニングに定評があり、エンゼルスの同僚やマリナーズの選手らも集結。ライブBPにも励んだ。大谷は投手として一度登板し、打者としては「4、5回は入った」という。

 順調なら、昨年より1~2試合少ないオープン戦2、3試合の登板を経て、4月7日(同8日)の開幕・アストロズ戦を迎える青写真。日本選手では7人目となる大役について「特に絶対にやりたいみたいなところはないけど…」と謙虚さも見せつつ「投げるにしろ打つにしろ、まず開幕で良いスタートを切れるように、そこ(開幕戦)に調整して頑張りたい」と結んだ。

 オープン戦は約2週間分が短縮され、開幕まであと22日しかない。それでも、大谷は言い切る。「頭(開幕戦)からいけるように準備している。そのために年明けから、その前から、しっかりやってきている。スタートの一発目から100%でいけるようにしたい」。チームの顔、そしてMLBの顔として、大役を担う覚悟がある。(柳原 直之)

 ≪デサント社動画公開「好きで終わるよう」≫14年から大谷とアドバイザリー契約を結んでいるデサント社が、「WE MOVE ON.~想像の、はるか先へ。」と題した新ブランドムービーを同社の公式YouTube内で公開した。大谷のインタビューも併せて公開されており、「好きで始めた野球がここまで続いてラッキー。好きで始めたことなので好きで終われるようにしたい」などと話している。

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