阪神・矢野監督 “予祝胴上げ”に「うれしいサプライズ」 発案の糸井 本番の胴上げは「88回!」

[ 2022年2月24日 05:30 ]

<阪神春季キャンプ>「予祝」で胴上げされる矢野監督(撮影・椎名 航)
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 えっもう!? 阪神の矢野燿大監督(53)が沖縄・宜野座キャンプ最終クール初日の23日、早くも胴上げされた。この日の「ワンデー・キャプテン」を務めた糸井嘉男外野手(40)と西勇輝投手(31)の発案で、練習前に今季のリーグ優勝、日本一を“予祝”。投打のリーダーが今季限りで退任する指揮官にサプライズを仕掛け、チームの和を強めた。

 今でもトレーニングを欠かさない矢野監督の引き締まった体が宙を舞った。ナインの手で1回、2回、3回。まるで今秋の予知夢を見せられたようなサプライズ演出は、野手と投手の重鎮、糸井と西勇の発案だった。

 「いやまあね、うれしいサプライズで気持ちよかったです。考えてくれた嘉男と勇輝にも感謝やし。そういう思いであの2人も今までも戦ってくれていたし、今シーズンも戦ってくれているというのは、本当に俺にとってはありがたいこと」

 感激屋の指揮官は、2人の粋な計らいに感謝しきりだ。「ワンデー・キャプテン」の蛍光イエローのTシャツに糸井は「胴上げ」、西勇は「予祝」と書いて登場。10日には近本が「矢野さん、監督やめるってよ」と書いたTシャツを着用した。今回も禁断の“監督イジリ”第2弾の意味合いもありそうだが、それを承知で喜んだ。

 「いい雰囲気だったでしょ?もちろん、シーズン後半には絶対にやり遂げたいことなので。“予祝”は、引き寄せられると僕は思っているので」

 してやったりの表情は仕掛け人・糸井だ。「予祝」とは、未来のことを先に喜ぶことで現実にするという考え方。矢野監督はシーズン前に優勝インタビューの予行演習をするほど強く信じ、ナインにも推奨してきた。

 「予祝というか、イメージすることは俺もよくやっているんで。今日は今日で、そういう体験ができたのもうれしい」

 胴上げが3回だった根拠を糸井は「とっさに出てきました。矢野“さん”やから3回」と説明。背番号88にちなみ8回が有力視される本番は「88回!」と“超人節”全開だ。

 大雨の宜野座ドーム内で、リハーサルは完了。満員の甲子園の夜空にその身を預けるべく、矢野監督がラストシーズンに挑む。 (山添 晴治)

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