DeNA・大田 イチ魂 合同練習で意識改革 移籍後初実戦 4番で期待に応えた 

[ 2022年2月17日 05:30 ]

練習試合   DeNA6ー4広島 ( 2022年2月16日    コザしんきん )

<広・D>初回2死三塁、DeNA・大田は先制の左前適時打を放つ(撮影・坂田 高浩)
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 再出発の打席。DeNA・大田は笑っていた。ユニホームを着て野球ができる幸せ。感謝の思いをバットに込めた。耳元で響く快音。「強引だったけどしっかり振れた」と笑った。

 コザしんきんで行われた今季初の対外試合となった広島との練習試合に「4番・右翼」で出場。初回2死三塁で玉村の2球目のチェンジアップに反応した。移籍後初実戦の初打席でいきなり左前適時打。31歳の再出発にベンチも盛り上がった。

 昨年11月に日本ハムからまさかの自由契約。12月中旬に入団が決まるまで約1カ月も不安な日々を過ごした。外野は佐野、オースティン、桑原らがいて激戦区だが、地獄を見た男に怖いものはない。三浦監督に4番を告げられたのは前日の15日。粋な計らいに「抜てきしてもらい感謝している」と心躍った。

 オフは貴重な経験も積んだ。1月上旬。神奈川県内の施設でイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)と合同練習する機会に恵まれた。日米通算4367安打のレジェンドと汗を流し、多くの質問もぶつけた。日本ハム時代の19年に20本塁打も、その後は下降線。昨季は打率・204、3本塁打だった。何かを変えなければ…。そんなタイミングで安打製造機と出会い「フライを打つより、しっかりコンタクトする」と意識も変化。この日の左前打も低い弾道だった。

 「これからも自分の力を出したい。そのために契約させてもらっている」と大田。必ず恩は返す。自由契約から再出発する男の人生は、最下位から巻き返しを狙うチームと完全一致する。
 (大木 穂高)

 ≪西川楽天で奮闘中/秋吉独立リーグへ≫昨年11月に大田とともに日本ハムを自由契約となった西川は同12月22日に楽天入団を発表。現在は沖縄・金武での1軍キャンプに参加しており、15日のロッテとの練習試合に「1番・左翼」で先発出場して2打数無安打だった。秋吉はNPB球団からのオファーは届かず、1月31日に独立リーグ、日本海オセアンリーグの福井への入団が発表された。

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2022年2月17日のニュース