ソフトB・中道が狙う支配下登録 東北出身の23歳は九州醤油と暑さを克服、又吉の金言胸に飛躍へ

[ 2022年2月16日 23:45 ]

ソフトバンク・中道
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 福岡・筑後のファーム施設で行われているソフトバンクのC組キャンプで、育成の左腕・中道佑哉投手(23)は16日、シート打撃に登板。打者6人に32球を投げ、安打性の打球は0本に封じ、3三振を奪う快投を見せた。

 青森・八戸学院大時代から持ち味だった「変則」が輝きを放った。リリース寸前まで体に隠れた腕から繰り出す最速142キロの直球に、スライダー、スプリットなど多彩な変化球を織り交ぜた。快心の投球内容に「変化球の精度が高まってきた。状態が良くなっている」と手応えを口にした。

 育成ドラフト2位で加わった昨季は主に3軍に帯同し、2軍のウエスタンリーグでは2試合に登板。プロの打者を相手にしたことで、一球ごとの精度を高める必要性を実感し「少しでも上のレベルを経験できたことは今年につながる。何が足りないか分かったので良かった」と成長の糧にした。

 思わぬ出会いが中道の成長を加速させた。新型コロナウイルスに感染した影響で、中日からFA移籍で加入した又吉克樹投手(31)はC組で調整。プロ8年で通算400試合登板を誇るタフネス右腕とともに練習を行い「立ってからがスタート。まず、立ち姿をしっかりしろ」と投球フォームに関する助言を授かった。アドバイスを実践した中道は「だいぶ変わってきた。フォームの安定感もありますし、余計なことを考えなくなった。それが良い方向につながっています」と効果を語る。

 青森で生まれ育ち、福岡でプロの世界に飛び込んだ中道。昨季、体験した九州の夏の暑さに「今までかいたことないくらい、汗をかいて大変でした」と振り返る。食事でも甘い九州醤油に「“え、これも甘いの”みたいに衝撃でした」と笑う。ルーキーイヤーを駆け抜け、暑さにも“甘い醤油”にも順応した変則左腕。支配下登録を目標に2年目の飛躍を狙う。(柳内 遼平)

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2022年2月16日のニュース