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オリ・宮内オーナー ラストイヤーで日本一を 選手へどんな「褒め言葉」が出るのか…聞いてみたい

[ 2022年1月25日 09:00 ]

会見するオリックス・宮内義彦オーナー(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 「阪急ブレーブスのファン、神戸のファンをつくり、近鉄と合併し大阪のファンも一緒に応援していただいた。複雑なファン層だったと思いますし、気持ちの面で大変ご負担をかけたと申し訳ない思いもあります」。今季限りでの勇退を発表したオリックス・宮内義彦オーナーの言葉。人柄を語れるほど取材機会に恵まれたわけではないが、知的で、常に真摯に対応してくれる姿が印象深い。

 16年秋からオリックス担当。低迷期だった。大敗した時こそ、宮内オーナーを取材し“パワーワード”を、いただくのがスポーツ紙でパターン化していた。投手陣が大乱調…。失策絡みで大量失点…。そんな展開を迎えるたび総帥が観戦している一室の前で出待ちして帰り際に直撃した。

 京セラドームの地下駐車場に向かう階段を降りながら。また、メットライフドームや、ZOZOマリンでは車に乗り込むまで、ぶら下がった。敗戦直後で気分が悪いはずなのに、嫌な顔一つしなかった。取材拒否してもいいし、当たり障りないコメントで、はぐらかすこともできるのに、穏やかな口調で、「見るに堪えない」などとインパクトのあるフレーズを発するスタイルは、スマートだった。

 阪急を買収した88年11月に就任し、現12球団のオーナーでは最古参。舌鋒鋭く、叱咤激励するなど球団へ愛情を注いできた。阪神淡路大震災が起きた95年には故仰木彬監督の下、オリックス初優勝。翌96年はリーグ連覇、日本一。合言葉となった「がんばろうKOBE」の土台に宮内オーナーの思いもあった。

 「震災直後、神戸に行って、球団は“これはもう神戸で試合やるのは不可能だ”と、一生懸命、地方球場だとか空いてる球場を探していた。その話を聞いて違和感を持った。“それは違う、今こそ神戸でやらないと意味がないだろうと。お客さんがもし来られなくても、スケジュール通りいこう”と。震災の中で、たくさんの方に来ていただき、選手も励まされたと思います」

 昨季25年ぶりのリーグ優勝を果たし、日本シリーズでは、くしくも、ほっともっと神戸で第6戦を戦った。宮内オーナーは春季キャンプ前に発表した理由について、「私の個人的な願望として、選手が“日本一になって、もう1回、胴上げしてやろう”と思ってくれないかなと思ったわけです」とユーモアを交えて言った。総帥の花道を飾れるか。どんな「褒め言葉」が出るのか聞いてみたい。(記者コラム・湯澤 涼)

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