高い壁“勇人さん”がいても「1軍で出ていないといけない」巨人・中山礼都が挑む勝負の2年目

[ 2022年1月13日 08:15 ]

自主トレに励む巨人・中山礼都
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 強い覚悟が言葉に表れていた。2年目の目標に「遊撃のレギュラー」を掲げる巨人・中山礼都内野手(19)は、「ずっと(坂本)勇人さんは憧れ。その後を任されるような実力をこのオフでつけて、1軍で出ていないといけない」と言い切った。

 「出たい」ではなく「出ていないといけない」。球界屈指の遊撃手・坂本という絶対的な存在がいながらも、臆することなく言っている。チームも坂本の後継者を探しているが、あくまで後継者。ケガなどのアクシデントがない限り、その信頼は揺るぎない。高い壁への挑戦状になるが、坂本は「そんな簡単に取られるとは思っていない。そんな甘くない」としつつも「そういう気持ちでやるのが当たり前」と歓迎した。

 今の立ち位置もしっかり理解している。昨季は2軍で44試合に出場し打率・309をマークしたものの、中山は「ファームの結果。1軍出場というのを目標にやってきたので、達成できなくて凄く悔しい一年」と振り返った。オフは「走攻守全てレベルアップするために休みなしで」と無休宣言。守備力の向上も掲げ、自主トレではチーム屈指の守備力を誇る吉川に弟子入りして「二遊間も守っているので、全て吸収していきたい」と貪欲に学んでいる。

 周囲の期待も大きい。昨年12月の契約更改時には、球団から「ショートのレギュラーを取るつもりでやってくれ」とハッパをかけられたという。元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチもトークショーで期待の若手の一人に中山を挙げ「出てこないとダメだよね。“坂本さん、どいてください”ってならないと」と台頭を待ち望む。原監督からも「(坂本)勇人に匹敵するぐらい良いものを持っている」と評されるなど、潜在能力は折り紙付きだ。

 切磋琢磨できるライバルが身近にいる。同期入団で同学年の秋広は昨季1軍出場を果たし「秋広にはいつも刺激をもらっている。次は自分の番」と対抗心を燃やした。昨年はヤクルト・奥川、オリックス・宮城、ロッテ・佐々木朗ら高卒2年目が活躍。憧れであり超えなくてはいけない坂本も、高卒2年目でレギュラーを獲得した。「僕も2年目で1軍に出られるように、任されるように実力をつけたい」と中山。巨人のトッププロスペクトが勝負の2年目に挑む。(記者コラム・小野寺 大)

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2022年1月13日のニュース