パイレーツ筒香が今年も野球界の未来に提言 金属バットは「重さや直径、反発係数を規定することが大事」

[ 2022年1月8日 21:15 ]

オンラインイベントで野球界の未来を語る筒香
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 パイレーツの筒香嘉智内野手(30)が8日、サポート契約を結ぶプロスペクト株式会社、NPO法人BBフューチャー主催のオンラインイベント「筒香嘉智選手と野球界の未来を語ろう」に出席した。

 DeNA時代からアマチュア球界の脱勝利至上主義や指導者の改革、リーグ戦の導入などを訴えており、日本の高校野球で使用される金属バットについて「重さや直径、反発係数を規定することが大事」と規制の必要性を訴えた。

 金属は木製に比べて打球が速くなるため、投手の負担や守備の安全面が懸念される。米国では高校生は反発係数を抑えたバット(低反発性バット)を使用している。筒香は昨年在籍したドジャースで、ある主力打者から「日本の高校野球は、なぜ打球が飛びやすい金属バットを使うのか」と疑問をぶつけられたという。「選手のためを考えたら飛ばない(バットの)方がいいのでは、と話していた選手がいた」と打ち明けた。

 打撃では金属から木製への移行に戸惑う選手も多い。筒香も「プロに入って木製バットに慣れるのに苦労した。金属バットの弊害は、日本では大きな問題があるのではないか」と指摘した。
 その他、話題に上ったのが日本ハムのドラフト1位右腕・達(たつ)。天理のエースとして出場した昨春センバツ準決勝で左脇腹痛を訴え登板回避して敗戦したことに触れ、筒香は「自分の体調、自分の意志を伝えられたことが僕は素晴らしい勇気ある行動だったなと思う」と話した。

 時にチームを背負うエースには学校や地域から多大なプレッシャーがかかることもある。「高校生の段階はまだまだ発展途上。プロ野球になってからも毎日、万全ということはない。体が発達途中の高校生なら、尚更。みんなができる簡単なことではない。コミュニケーションを取りやすい環境をつくるのは大人の腕の見せ所だと思う」と語った。

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2022年1月8日のニュース