広島・小園 納得の年俸大幅増 遊撃フルイニング出場へ日本一イズム吸収!ヤクルト山田らと合同自主トレ

[ 2021年11月30日 05:30 ]

契約更改を終えて記念撮影する広島・小園
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 広島・小園海斗内野手(21)は29日、広島市南区の球団事務所で契約交渉に臨み、今季から1300万増となる推定年俸2100万円で更改した。来年1月はヤクルト・山田、川端らが愛媛県内で行う合同自主トレに2年連続で参加。「日本一イズム」を吸収することで成長につなげ、フルイニング出場達成を誓った。

 1年前の小園は、高卒2年目にして初の減俸を経験した。出場3試合のみと評価は急落。そんな昨季を経て遊撃の定位置を奪い取り、推定年俸1300万円増の大幅昇給を勝ち取った。「来年も頑張ろうという気持ちになりました」。今年は笑顔で判を押した。

 今季は開幕こそ2軍スタートながら、4月下旬から遊撃に定着。5月中旬の新型コロナ感染も乗り越えて113試合に出場し、規定打席にも到達した。

 「最初から1軍にいられずに悔しい思いをしてシーズンに入った。1年間やれたことが自信になった分、来年の期待も大きいと思う。その期待も力にしてオフを大事にしたい」

 今季の変身には、今年1月に初参加したヤクルト勢との合同自主トレがあった。山田や川端から盗んだ打撃技術で確実性を磨き、今季の打率・298につなげた。そして、27日の日本シリーズ終了を待って川端に連絡。来年1月の練習参加をお願いして了承された。

 「(日本シリーズの)延長12回に(川端)慎吾さんがしぶとい打撃をして本当にすごいな…と思った。吸収できるものはいっぱいある。まだまだ成長できると思ったのでお願いしますと伝えました」

 特に今年1月の合同練習で目に焼き付けたのが同じ左打者の川端の打撃だった。その川端が日本シリーズ第6戦で同点の延長12回に代打で出場し、決勝の勝ち越し適時打を決めた。合同練習には主将の山田も参加し、日本一の中心選手がそろう。「(ヤクルトは)粘り強い野球をしていた」。下克上の秘けつも吸収できれば、今年以上の成果を持ち帰ることができるだろう。

 「開幕から1軍の遊撃としてフルイニング出場したい。打率3割以上も目指して、チームに貢献したい」

 今季の成績を考えれば、打率3割は通過点といえる。巨人・坂本が初めてフルイニング出場を達成したのは高卒4年目だった。小園も来季4年目。球界を代表する遊撃手の道を歩もうとしている。(河合 洋介)

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