阪神日本一への秘策は“菅野KO打線” 左並べてCSファーストS初戦必勝や

[ 2021年11月2日 05:30 ]

巨人・菅野と相性が良い阪神・近本
Photo By スポニチ

 阪神が6日に甲子園で開幕する巨人とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)第1戦に「秘策オーダー」で臨む可能性が1日、高くなった。相手先発は通算39度の対戦で19勝を献上する菅野が濃厚。先発復帰が確実な近本光司外野手(26)ら難敵右腕と相性の良い打者を並べて必勝を期し、一気のステージ突破を目指す。

 短期決戦における初戦の重要性は説明不要だ。だからこそ、各チームが一番信頼できる投手を送り込む。逆に言えば、そこで相手エースを打ち崩せば、突破へ大前進する。本拠に巨人を迎え撃つ阪神は、まずは菅野攻略に全力を注ぐ態勢を整えている。

 見えてきたのが1番近本、2番中野から始まる左打者中心の「菅野攻略打線」だ。今季3度の対戦で近本の打率・500を筆頭に、糸原が・333、中野が・300、両打ちのロハス・ジュニアが・333と左打者がそろって好成績を残す。木浪は今季こそ・250だが、新人だった19年にはプロ1、2号を菅野から記録したチーム屈指の“菅野キラー”でもある。

 レギュラーシーズン最後の3試合を右太腿裏の強い張りで欠場した近本について、矢野監督は「相手に与えるプレッシャーも違うと思うし、近本が大丈夫ということであれば外す理由は何もない」と先発復帰を示唆。打順については「今後の練習試合とかを見ながらベストなところを探して」と話した。3番に入る可能性もあるが、菅野攻略の突破口として期待が高まる。

 一方で、井上ヘッドコーチは「短期決戦の中で相手投手との兼ね合いや守備位置なども含めて、総合的に考えていきたい。(佐藤)輝や(大山)悠輔を終盤から使うことも選択肢としてはあります」と話し、今季6打数1安打と苦戦した大山のベンチスタートの可能性も出てきた。

 1日は休養日だったが、10月31日の全体練習で実施されたシートノックでは糸原が三塁に入り、木浪が主に二塁を守った。チームとして菅野撃破に向けた準備を進めているのは間違いない。セ・リーグのCSファーストSで初戦を勝ったチームの突破率は84・6%。万全の態勢を整え、第1戦を必ず取る。(山添 晴治)

 ▽15年CSの菅野攻略VTR ポストシーズンで菅野と唯一対戦した10月11日のファーストS第2戦、阪神は初回2死二塁からゴメスとマートンの2者連発で3点先制。4回には菅野のバント処理が適時失策となり追加点を挙げた。投げては先発のメッセンジャーが7回を2失点でまとめ、4―2で逃げ切った。

続きを表示

この記事のフォト

2021年11月2日のニュース