大谷翔平、二刀流やめる覚悟あった 「結果が出なくていらないと言われればやめるしかない」

[ 2021年10月25日 07:45 ]

投手として9勝2敗の成績を残した大谷
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が24日午後9時から放送されたNHKスペシャル「メジャーリーガー大谷翔平~2021超進化を語る~」でインタビューに応じ、打ってはリーグ3位の46本塁打に100打点26盗塁、投げても9勝2敗、防御率3.18と二刀流で日本のみならず全米の野球ファンを魅了した“歴史的な2021年”を振り返った。

 番組冒頭で大谷が語った「3年間、何もできなかったので」。昨年までのメジャー3年間は苦難の連続だった。右肘のトミー・ジョン手術、左膝の手術…。何の心配もなく1年間野球に集中することが一度もできなかった3年間。米メディアからは「実験を諦める時」などと二刀流に懐疑的な意見もでていた。大谷は「結果が出なくて、いらないと言われればやめるしかない職業なので」と淡々とかたりつつ「(二刀流を)やりたいなら結果を出すしかない」。

 その内に秘めた熱い気持ちが現れていた試合が開幕4戦目のホワイトソックス戦。メジャーに来て初めて投手と打者で同時出場した一戦。投手・大谷は初回から160キロ台を連発。その裏の打者・大谷は初球を完璧に捉えて1号。その驚きの初回には大谷の明確な狙いがあった。「1年間安定して出続けるためには、やっぱりまあ、最初の方でいい印象を残さないと、なかなか使い続けてもらうのは難しいので」。二刀流として1年間戦い抜く、そして成功するという覚悟をもって臨んだ一戦だった。

 通訳の水原一平氏も、その覚悟を強く感じ取っていた。「誰が見てもやっぱり二刀流で成功できなかったら、今後なかなか二刀流の道が減っていくというのは分かっていたと思うので、そういうプレッシャーもあったと思うし、本人は例年以上にやってやるぞという気はあったとは思います」

 46本塁打、100打点、26盗塁、9勝2敗。異次元の男が戦い抜いた歴史的なシーズンの裏には、二刀流成功への背水の覚悟があった。

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