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「佑樹、勝負はここからだ」日本ハム・栗山監督から斎藤にメッセージ ともに歩みともに去る恩師の思い

[ 2021年10月18日 05:30 ]

【日本ハム・斎藤佑樹投手引退試合】パ・リーグ   日本ハム4―3オリックス ( 2021年10月17日    札幌D )

<日・オ>引退セレモニーで斎藤(手前)と抱き合う栗山監督(撮影・光山 貴大)
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 スポーツキャスター時代に斎藤佑樹と初対面して日本ハムでの現役生活を間近で見届け、自身も今季限りで退任する栗山英樹監督(60)が、スポニチ本紙を通じてメッセージを寄せた。(構成・秋村 誠人)

 引退を発表する数日前。佑樹から電話で報告をもらった。そのとき、こう尋ねた。

 「自分でやりきったのか?」――と。返ってきたのは「大丈夫です」。その声に迷いはない。心が澄んでいれば声も澄む。佑樹の声は素晴らしく澄んでいた。自分がやりきったと思えたら、そこが終着点。それでいい。

 ここ数年、佑樹にずっと言ってきたことがある。「やめるのは簡単。でも、諦めずに立ち向かう姿を見せる使命がある。だから絶対に逃げるな」。人は生きていれば、艱難(かんなん)辛苦の時がある。それを乗り越えて成長する。命を使う、と書いて「使命」。その命をどう使うのか。早実、早大と栄光の時を知り、プロで苦しむ中で、ずっと応援してくれる人たちがいた。そういう人たちに、泥だらけで苦しみながら、それでもやりきろうとする姿を見せる責任がある。

 それを言うのは簡単なこと。やりきるのは本当に大変だ。佑樹はここまで、決して悲しい顔を見せずに頑張ってきた。野球選手として使命を果たした今は褒めてやりたい。

 佑樹と初めて話したのは06年夏。甲子園優勝後の米国遠征のときだ。当時は取材者として、高野連の配慮で野球の聖地・クーパーズタウンで佑樹とマー君(田中将大=駒大苫小牧、現楽天)のインタビューを許された。それ以来取材を続け、監督になった12年。ダルビッシュ(11年オフにメジャー移籍、現パドレス)が抜けたチームでどう勝てばいいのかを考え、あえて大きなことをしないといけないという思いから開幕投手に指名し、勝ってくれた。それが監督初勝利。あの開幕戦は自分にとっても大きく、信じた道を考え抜いてやりきることの意味を感じさせられた。

 あれから10年。オレに力がなくて、もっと活躍させてやれずに申し訳ない。だけど、勝負はこれからだ。佑樹にはまだ、みんなのプラスになるような生きざまを見せていくという使命がある。キラキラと輝き、笑顔で、みんなに勇気と元気を与えていってほしい。(北海道日本ハムファイターズ監督)

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