あの星野監督も認めたキャプテンシー 中日が監督要請した立浪和義氏は後輩からの人望も厚い職人肌

[ 2021年10月12日 17:58 ]

立浪和義氏
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 中日が13日、来季の新監督候補として立浪和義氏(51)に正式要請したことを明らかにした。2009年に現役引退してから12年。臨時を除けば、一度もユニホームを着ていない「レジェンド」は、竜再建の切り札といってもいい。

 立浪氏は名門PL学園で2年秋の新チームからキャプテンを務めた。当時のチームは、片岡篤史氏(元阪神など、スポニチ本紙評論家)、野村弘樹氏(元横浜、野球評論家)、橋本清氏(元巨人、野球評論家)ら個性派揃い。全国各地から来た「お山の大将」の集合体をまとめ上げ、87年の春夏全国制覇へ導いた。

 同年秋のドラフトでは、中日が1位指名。星野仙一監督(当時、2018年死去)はその才能にほれ込み、高卒新人ながら、翌年の開幕戦から遊撃で起用した。ショートといえば、内野の要。サインプレーに関わる回数も、内野で最も多い。闘将はシュアな打撃、高校生離れしたグラブさばき以上に、立浪氏が持つ天性の「キャプテンシー」を認めたうえでの抜てきだった。

 現役引退後、野球評論家として活動。13年のWBCでは日本代表の打撃コーチを務め、今春のキャンプで、臨時コーチとして待望の「中日復帰」を果たした。根尾、京田ら伸び悩む左打者がこぞって通算2480安打のレジェンドに弟子入り。物静かで、「職人肌」の雰囲気を持っているものの、卓越した理論と、分かりやすい指導は若手選手の人望を集めた。

 PL学園時代に中村順司監督(前名古屋商科大監督)、プロで星野仙一監督、高木守道監督(故人)、落合博満監督ら名将の薫陶を受けた立浪氏は、どんなタイプの指揮官になるのか。ドラゴンズブルーのユニホームをまとい、タクトを振る姿が今から待ち遠しい。

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