広島 ついにV完全消滅…森下7回1失点も8戦白星なし「リズムに乗っていけなかった」

[ 2021年10月4日 05:30 ]

セ・リーグ   広島1-4ヤクルト ( 2021年10月3日    マツダ )

<広・ヤ22>7回を投げ終えベンチで戦況を見つめる広島・森下 (撮影・奥 調)
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 広島の森下暢仁投手(24)は3日のヤクルト戦で7回1失点、5奪三振の力投も勝敗はつかず、8試合連続で白星をつかむことはできなかった。今季は残り3試合の登板が見込まれ、現在6勝。新人だった昨季に続く、2年連続2桁勝利は限りなく厳しくなった。チームは3連敗で、18試合を残し3年連続でリーグ優勝の可能性が完全消滅した。

 ここ8試合で初めて1失点以下に抑えても、後半戦初勝利を手にできなかった。「先頭や2死からの四球があって、流れやリズムに乗っていけなかった」。森下は、決して援護点の少なさを嘆くことはない。打線に勢いをつけられなかった自身の反省に終始した。

 初回、先頭の塩見に左前打、青木には左翼線二塁打を許し無死二、三塁。続く山田の中犠飛であっさりと先制点を献上したが、2回以降は無失点と修正力を見せた。ただ、4回以外の6イニングで先頭打者を出すなど、普段の軽快さは影を潜めた。

 「四球だったり、3人で抑えられるところでリズムを悪くした」と振り返るように2、6回は珍しく先頭を四球で出塁させた。不安定だったノーワインドアップを諦め、試合途中に一時、無走者でもセットポジションに変更するなど、マウンド上での試行錯誤を続けた。

 我慢の投球が続く中、白星への思いは行動にも表れた。6回の攻撃中には一塁ベンチの最前列に座って声を出すと、味方が同点に。女房役の石原に代打が送られたことで7回からは会沢とコンビを組んだが、1死二塁から山崎を二ゴロ、青木を三ゴロに仕留め7回を1失点にまとめた。

 奮闘を白星で報いることができず、佐々岡監督は「一つ勝つのは難しい。(投打が)かみ合わないのは、僕も(現役時代に)経験したことがあるけど。一つの勝ちでガラッと変わると思うんですけどね…」と悔しがった。今後、中6日で回れば残り3試合に登板が可能。現在は6勝で、3戦3勝を挙げたとしても目標だった2年連続の2桁勝利には届かない状況となった。

 森下は今季もリーグ優勝を経験できなかった。「勝てることが一番。残りの試合も少なくなってきているけど、しっかり勝てるようにやりたい」。1失点の投球に満足しなかったように、何よりもチームの白星を求めている。(河合 洋介)

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2021年10月4日のニュース