“苦労人”八百板「やっと巨人の一員に」 7年目でプロ初打点 浅め左飛で本塁ヘッスラ、サヨナラ生還

[ 2021年9月15日 22:37 ]

セ・リーグ   巨人7―6DeNA ( 2021年9月15日    東京D )

<巨・D>神輿を担いで笑顔を見せる(左から)坂本、八百板、岡本和 (撮影・森沢裕)
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 楽天からの移籍後初昇格を果たした八百板卓丸外野手(24)がDeNA戦(東京D)で100点満点の巨人デビューを飾った。

 巨人は4―6で迎えた9回、相手守護神の三嶋から先頭・ハイネマンが中前打を放って出塁。代打・若林は三邪飛に倒れたが、代打・ウィーラーがストレートの四球で歩いて1死一、二塁とすると、この日の試合前に初昇格していた八百板が代打に登場した。すると、八百板はこのチャンスに1ボールからの2球目スライダーを中前に弾き返し、巨人デビュー戦初打席で待望のプロ初打点。これで勢いが増した巨人打線は坂本の同点打の後で主砲・岡本和にサヨナラ犠飛が飛び出し、劇的な勝利を飾った。八百板は岡本和の浅い左飛にも三塁から本塁へ猛然とヘッドスライディング。サヨナラの生還を果たしている。

 試合後、2発を含む3安打4打点の坂本に続いてお立ち台に呼ばれた八百板は、泥だらけのユニホーム姿で「八百板卓丸で~す!よろしくお願いしま~す!」とG党に向かって元気にあいさつ。「やっと巨人の一員になれた気がします」と率直な胸中を明かすと「本当にうれしい気持ちです」と初々しい笑顔を見せた。

 八百板は聖光学院(福島)時代に甲子園出場を果たし、2014年育成ドラフト1位で楽天入りした左打者。17年7月に支配下登録されたが19年限りで戦力外となり、12球団合同トライアウトを経て巨人と育成契約をかわし、今年2月に支配下登録された。イースタンリーグでは今季ここまで86試合に出場し、打率・285、3本塁打、29打点。楽天時代の18年に27試合に出場しているが、打点なし。この日が3年ぶりの1軍出場だった。

 「もう気持ちで打ちました」と巨人移籍後、初昇格初打席で初安打初打点となったシーンを振り返った八百板。打点を挙げるのはプロ7年目で初のことで、サヨナラのシーンについては「あの打球だったので、かえれると思ったんで、何とか最後、セーフになってうれしかったです」と声を弾ませた。そして、最後はファンに向けて再びごあいさつ。「きょうから登録されましたが、まだまだこれからチャンスあると思うんで、しっかり結果を残してジャイアンツの優勝に貢献できるように頑張ります。よろしくお願いします!」と最後まで初々しかった。

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