ヤクルト高津監督15分猛抗議も実らず3位転落…中日リクエストで珍併殺ゲームセット

[ 2021年9月14日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト0-1中日 ( 2021年9月13日    バンテリンD )

<中・ヤ>試合終了となるも、判定に猛抗議する高津監督(撮影・椎名 航)
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 珍併殺で無念の3位転落となった。ヤクルトは13日、中日戦の0―1の9回1死一、二塁から、最終プレーがリクエストで併殺が成立する幕切れで零敗した。高津臣吾監督(52)が15分にわたる猛抗議を行うなど、突然の試合終了に大混乱。判定は覆ることなく連敗となり、14日からの直接対決を前に、首位阪神とは3・5ゲーム差に広がった。

 顔は真っ赤だ。目は充血している。高津監督は質問が終わるのを待たずに「あれはいかんね」と第一声。「全力で戦っているのでね。もうちょっとはっきりとしたジャッジをしてほしかった」と怒りは全く収まらない。

 納得できない幕切れだった。1点を追う9回1死一、二塁。川端の二塁前へのゴロで、一塁走者の西浦が一、二塁間で止まりタッチをよける間に一塁はセーフとなった。だが、一、二塁間の挟殺プレーが続き、その際に三塁に到達していた二塁走者の古賀が本塁を狙うもタッチアウト。2死一、二塁で再開とみられたが、中日側がリクエストを要求した。

 判定は西浦アウト。挟殺プレーの際、中日・京田がボールを持って二塁を踏みフォースアウトとされ、3アウト目より後に2アウト目が成立する併殺で試合が終わった。高津監督はベンチを飛び出し猛抗議。「大事な佳境を迎えているわけなので、ちょっと引き下がれなかった」と約15分間にも及んだ。一度引き下がろうとしたが収まらず、再び審判団に向かう場面もあった。

 嶋田哲也二塁塁審は「ベースを踏んでいたことは確認していない。ジャッジしていない。リクエストを受け、その結果(二塁を)踏んでいたのでアウト」と説明。アウトのコールがあれば古賀も本塁突入を自重したはずで、指揮官は「納得できないことだらけですよ」と怒りを抑えきれない。「今終わったばかりなので、なんともいえないです」と意見書の提出などについては今後、球団と協議する見通しだ。

 今季6度目の零敗で3位に転落。この試合で勝ち、14日からの首位・阪神2連戦(神宮)で連勝なら首位浮上だった。「切り替えろと言われても、なかなかあれですけれど、これから明日勝つためのね、大事な時間を過ごしたい」。怒りを何とかのみ込んで、バスに乗り込んだ。(青森 正宣)

 ▼丹波幸一球審 高津監督は二塁(塁審)がアウトなりセーフなり言っていたら、三塁走者(実際は二塁走者)はプレーを続けなかったという言い分。ジャッジしてなかったらプレーが動くのは絶対なので。今回はたまたまセカンドが踏んでいたというので、覆ったということ。その説明をずっとしていた。

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2021年9月14日のニュース