ソフトバンク・東浜 13年ぶりの宮崎で恩返し快投誓う 「一人一人全力で」 キャンプ地から逆襲だ

[ 2021年8月31日 05:30 ]

笑顔でトレーニングするソフトバンク・東浜(撮影・岡田 丈靖)
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 逆襲の再出発はキャンプ地から――。ソフトバンクは31日にひなたサンマリンスタジアム宮崎で13年ぶりの1軍公式戦となる楽天戦を行う。先発マウンドに立つのは東浜巨投手(31)。チームは1分けを挟んで3連敗中で首位のオリックスに6ゲーム差をつけられているが、後半戦に調子を上げてきた右腕が好投で流れを変える。

 チームはオリックスとの前カードで2敗1分け。眼前の首位チームに今季最大6ゲーム差をつけられた。これ以上は離されるわけにいかない。宮崎へ移動する前にペイペイドームで行われた投手練習後、東浜はチームの勢いを取り戻したい思いでいた。

 「もう(現状を)意識してもなかなか厳しいところもあるし、任された試合をしっかりと投げる。一人一人を全力で。それだけ」

 舞台は宮崎。巻き返しの再スタートを切るには格好の地だ。チームは春秋のキャンプで鍛え、昨年まで4年連続日本一の基礎をつくった。東浜は「いつもキャンプでお世話になっている土地。縁のある場所での公式戦で投げさせていただける。意気に感じて投げたいなと思います」と恩返しへ力を込めた。

 ひなたサンマリンスタジアム宮崎では初登板だが、慣れないマウンドでも力を出し切れるのが強みだ。今季は北九州市民球場での6月30日の西武戦で7回1失点と好投した。15年9月8日の旭川での日本ハム戦で白星を挙げてから、地方球場では5試合3勝1敗。「あまり球場でどうこうははない。その日の自分の状態に合わせることだけ」。後半戦に入って調子を上げ、14日の日本ハム戦では自己最多11三振を奪い、8回無失点で3勝目をマーク。前回24日の西武戦と合わせて2試合で防御率0・64の好調さを、楽天打線にぶつける。

 オリックスが31日からの日本ハム3連戦で3連勝、もしくは2勝1分けだった場合、31日、9月2日の楽天戦で2連敗すると自力優勝の可能性が消滅する。状況はさらに厳しくなったが、工藤監督は「どれだけ(差が)開いたとかではなく、先のことは考えず一戦一戦に集中するだけ。宮崎からグイっと行けるように」と、逆転Vのシナリオを心の奥に秘める。宮崎のファンに白星を届け、反転攻勢の第一歩にする。(井上 満夫)

 ▽ホークスと宮崎 ダイエー時代の03年秋にキャンプ地を高知から宮崎へ移転。毎年2月の春季キャンプは1日に数万人規模の来場客でにぎわう。キャンプは生目の杜運動公園を使用するが、公式戦は最大3万人収容可能なひなたサンマリンスタジアム宮崎を使用し、04、08年に西武戦を行った。昨年7月7日にも楽天戦が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でペイペイドームでの開催に変更となった。

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2021年8月31日のニュース