コイキラー阪神・秋山 初回に2者連続被弾と想定外の3失点 10勝お預けも「また次に向けて頑張ります」

[ 2021年8月30日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0ー5広島 ( 2021年8月29日    マツダ )

<広・神>初回2死、秋山は坂倉に右中間ソロを打たれ肩を落とす(撮影・岩崎 哲也)
Photo By スポニチ

 自責点ゼロ、クオリティースタート…でも関係ない。6回3失点でマウンドを降りた阪神・秋山は、敗戦の事実だけを受け止めた。

 「流れを変えるピッチングをしたかったですけど、やり返すチャンスはあるのでまた次に向けて頑張ります」

 一つの打球が明暗を分けた。初回、簡単に2死を奪い、3番を迎えた。その小園も一塁への平凡なゴロに仕留めた。3者凡退の好発進かと思いきや、サンズがイレギュラーバウンドにミットを合わせきれずまさかの後逸。一転、2死二塁と得点圏に走者を背負うと、鈴木誠には初球のカットボールがやや高めに浮いたところを捉えられ、左中間への先制2ランを浴びた。

 さらに坂倉にも2球目を強振され、今度は右中間席へ2者連続の被弾。小さな“ほころび”からつまずき、結果的に勝敗を分ける重い3点を失った。矢野監督も「もちろんジェリーが捕ってやらないとあかんと思うし。使っている俺の責任もある。でも全てをそっちの責任にはできない。粘ってほしかった」と渋い表情を浮かべた。

 2連敗中のチームにあって、かかる期待は大きかった。相手は試合前時点で今季5戦4勝、昨年から8連勝中だった好相性の広島。さらに1週間前の22日の中日戦で7回無失点と快投し、チームの4連敗、そして同一カード3連敗を阻止した実績もあった。この夜も「ストッパー」としての使命を胸に、マウンドに上がっていた。2回以降は走者を背負いながら追加点を与えず、6回まで投げ抜いたのが意地だった。

 一つの目標だった2年連続の2桁勝利到達も次戦へ持ち越し。6月27日以来、約2カ月ぶりに喫した5敗目を、次に手にする白星の大きな原動力にする。(遠藤 礼)

続きを表示

この記事のフォト

2021年8月30日のニュース