オリックス・宗 玄人受けする守備でも存在感 楽しみになってきたオフのGG賞

[ 2021年7月20日 09:00 ]

オリックスの宗佑磨
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 宗佑磨。オリックス入団7年目の25歳が、首位を走るチームの中で奮闘している。左右のエースでともに9勝を挙げている山本由伸、宮城大弥。バットで打線を引っ張る吉田正尚、杉本裕太郎。どうしても彼らの活躍が目立つが、宗は玄人受けするプレーで脇を固める。特に三塁の守備が素晴らしい。

 14年ドラフト2位で横浜隼人から入団。野球センスの高さは早くから評価されており、その才能が一気に開花した。登録は外野手。肩がめっぽう強くて身体能力が非常に高い。例えば7月2日の西武戦。宗は初回1死で俊足・金子の三塁線の打球を下がりながらさばくと、捕球するなりノーステップで一塁に投げた。難易度Eのプレー。素早く体を反転させながらの大遠投でアウトにした。

 今季は既に84試合に出場。18年の74試合を上回り自己最多だ。3月26日の西武との開幕戦は三塁でスタメン出場。その後に中堅、右翼でも先発出場したが、5月2日のソフトバンク戦からは三塁に固定されている。打率・262、出塁率・338。1番・福田の後を打つ2番打者として、バットでも吉田正や杉本につなぐ貴重な役割を担っている。こちらの奮闘も称えたいが、やはり守備がいい。

 こうなると楽しみなのがゴールデングラブ賞。同賞のパの三塁手部門は近年、ソフトバンク・松田宣浩の独壇場だった。19年まで7年連続を含む8度の受賞。昨季は楽天・鈴木大地が初受賞した。今年は…。ゴールデングラブ賞は記者投票。もっともっと宗の守備に注目してほしいと思うし、リーグ優勝を果たせば絶対にクローズアップされるはず。ちなみに宗の今季の失策数は4。高い身体能力に加えて堅実性も併せ持つ。GG賞。オフの楽しみの一つにしたい。 (記者コラム・鈴木 勝巳)

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2021年7月20日のニュース