ソフトバンク・栗原 五輪へ弾みの“ダブルMVP”狙う 日本Sに続き、球宴も「僕にしかチャンスはない」

[ 2021年7月16日 05:30 ]

MVP獲得を宣言したソフトバンク・栗原

 「マイナビオールスターゲーム2021」(16日・メットライフドーム、17日・楽天生命パーク)に初出場する全パのソフトバンク・栗原陵矢捕手(25)が“ダブルMVP”を狙う。日本シリーズと翌年のオールスターの両方でMVPを獲れば、09年日本シリーズと10年球宴でMVPの巨人・阿部以来、史上2人目の快挙。東京五輪日本代表にも選ばれた旬のユーティリティー侍に期待が高まる。

 監督選抜として初のオールスターに臨む栗原が、東京五輪に弾みを付ける史上2人目となる偉業に挑戦する。

 「僕にしかチャンスはないのでね。獲れることならば獲りたいです。そうですね(笑い)。一生懸命、頑張ります」。謙虚で快活な25歳が狙うのは、現巨人2軍監督の阿部慎之助が現役時代に達成した“連続MVP”だ。

 阿部は09年の日本ハムとの日本シリーズで全6試合でスタメンマスクをかぶり、計2本塁打を放つなど攻守で活躍。シリーズMVPを獲得し、翌10年のオールスター第1戦でも2安打2打点などで史上初となる連続でのMVP受賞者となった。

 「レベルが高い人たちとプラスになることを話したいし、オールスターは楽しみたい」と栗原はリラックスして臨みつつ、チャンスもうかがう。

 本職の捕手以外にも内外野をこなし、前半戦88試合の出場で10本塁打、打率・278。昨季から強打を武器にレギュラーに定着し巨人との日本シリーズでは第1戦で菅野を攻略し3安打4打点。全4戦トータルでも打率5割でシリーズMVPに輝き、短期決戦の勝負強さを証明した。球宴第1戦のスタメン出場は見送られたが4種類のグラブでスタンバイ。ユーティリティー侍は、第2戦でのスタメンが濃厚だ。

 スタメンでもベンチスタートでも準備に抜かりはない。オールスターでも東京五輪でも、「いつ、どこで、どういう形で出るか分からないけど、常に100%の準備をしたい」。結果を出せば偉大な捕手に続く“連続MVP男”の称号が輝く。(井上 満夫)

続きを表示

2021年7月16日のニュース