ただいま進化中 広島・坂倉決勝弾で自力V復活!「何とか取り返そうと」今季2度目3連勝導いた

[ 2021年7月14日 05:30 ]

セ・リーグ   広島8ー3中日 ( 2021年7月13日    マツダ )

<広・中>3回2死一、三塁、坂倉は右中間に3点本塁打を放つ(撮影・奥 調)
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 広島は13日の中日戦(マツダ)に8―3で快勝、遅まきながら今季2度目の3連勝を飾った。「5番・一塁」で先発した坂倉将吾捕手(23)が同点の3回に右中間へ自己最多となる4号勝ち越し3ランを運ぶなど、4打点の活躍。九里亜蓮投手(29)は7回3失点の好投で7勝目だ。この日の勝利で自力優勝の可能性も復活。後半戦に巻き返すためにも、14日の前半最終戦も勝利で締めたい。

 鮮やかな放物線を描いた打球は右中間席に吸い込まれた。同点の3回無死一、二塁から小園の右前打で野間が本塁憤死。なおも2死一、三塁で坂倉が勝負強さを発揮する。自己最多を更新する4号決勝3ラン。カウント2―1から福谷の甘い直球を鋭く振り抜いた。

 「前の打席(1―0の初回2死二塁)でやられているので、何とか取り返そうという気持ちでした。本塁打になって良かったです」

 佐々岡監督が重視する「誠也の後ろ」にドッシリ座る5番打者。鈴木誠が申告敬遠された5回1死一、二塁でも適時打を放った。左腕・橋本の外角直球を逆らわずに左前へ。価値ある4打点。今季通算26打点とし、自己最多の昨季に並んだ。

 磨きがかかる自慢の強打。対左投手の成績に顕著な変化と進化が表れる。昨季は37打数8安打、打率・216に甘んじたものの、今季は59打数22安打、同・373と打ちまくり、右投手の同・286を大きく上回る。

 「打撃で変えたことは特にないけど、今は左投手の方が立ちやすいし、見えやすい。去年は左が全くだったので、そこが一番違うところかな…と」

 研究の成果だった。オフにヤクルト・青木ら「左投手を得意とする人の動画を見て」打席での立ち方などを工夫。すぐさま結果に結びつけるセンスは特筆ものだ。佐々岡監督は「本塁憤死の後。嫌な流れを断ち切る意味でも大きかった」と坂倉の3ランを絶賛した。

 この日は、プレーボール直後の一塁守備でも魅せた。一、二塁間へ転がった京田の強烈なゴロに横っ跳び。試合の流れを引き寄せる好捕に「あれはたまたまです。迷惑をかけないようにと思っているので」と苦笑した。

 正捕手を最終目標に掲げつつ、二足のわらじを履いて奮闘する23歳。安定した強打を考えれば、5番の中軸を外すに外せない。(江尾 卓也)

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2021年7月14日のニュース