大谷翔平 球宴史上初二刀流でア・リーグ8連勝に貢献 「投」初回3者凡退 「打」は2の0

[ 2021年7月14日 12:18 ]

オールスター戦   ア・リーグ5―2ナ・リーグ ( 2021年7月13日    デンバー )

<オールスターゲーム>先発し初回を無失点に抑えた大谷(撮影・沢田 明徳)
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 大リーグのオールスターゲームは13日(日本時間14日)、コロラド州デンバーのクアーズ・フィールドで行われ、初出場のエンゼルス・大谷翔平(27)はア・リーグの「1番・DH」で先発出場し、先発投手も務め、史上初の投打二刀流出場が実現。初回1イニングを投げ3者凡退に抑え、打ってはニゴロ、一ゴロで2打数無安打で5回に交代した。試合はア・リーグが5―2で勝ち、8連勝した。MVPには、史上3組目の「親子本塁打」、オールスター史上200本塁打目を放ったブルージェイズのウラジーミル・ゲレロ内野手(22)が史上最年少で輝いた。

 1回表、先攻ア・リーグの1番打者として打席に立ち、ナ・リーグ先発でサイ・ヤング賞3度のナショナルズ・シャーザーと対戦。球宴初打席はニゴロに倒れた。

 その直後の1回裏には先発マウンドに上がり、先頭のパドレス・タティスへの初球は157キロの直球でファウル。1ボール2ストライクから左飛に打ち取った。続くドジャース・マンシーは内角直球でニゴロ、カージナルス・アレナドには161キロの直球を連発して遊ゴロに仕留め、3者凡退に抑えた。

 3回1死の第2打席ではブリュワーズ・バーンズと対戦し、初球の内角直球を叩き一ゴロに倒れた。5回無死一、三塁の場面で代打を送られ、途中交代した。

 交代後、インタビューに応じた大谷は「楽しかったです。それだけかなって感じです」と声を弾ませた。前日の本塁打競争の疲れは「多少ありますが、最後のラウンドまでいっているわけではないので、(きょうは)ぼちぼちの感じでいけました」と言い、史上初の投打二刀流に「本当に光栄なことだと思っています。ありがたいこと」と話した。

 前半戦を投手で4勝1敗、防御率3・49。打者で打率2割7分9厘、33本塁打、70打点、12盗塁の活躍を見せ、先発野手を決めるファン投票ではDH部門で選出。投手としては、選手間投票の先発投手部門の5位でメンバー入りした。

 大谷の“出現”で、投打「二刀流」で出場できるよう、指名打者(DH)制を解除しなくて済む特別ルールが適用され、ア・リーグの「1番・DH」で先発出場し、先発投手も務めた。日本選手の先発登板は1995年のドジャース・野茂英雄に次いで2人目。先発出場は2010年のマリナーズ・イチロー以来11年ぶり。

 ベーブ・ルースは1933年の第1回球宴で記念の1号本塁打を放ち、翌年も打者で出場したが、ともに登板機会はなかった。大谷が初の“リアル二刀流”出場を果たし、メジャー球史に新たな歴史を刻んだ。

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