ソフトバンク・三笠GM「戻ってきて」 鷹育成右腕ロドリゲス音信不通も「契約を解除しない」

[ 2021年6月9日 05:30 ]

アンディ・ロドリゲス
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 ソフトバンクの三笠杉彦GM(47)は8日、東京五輪米大陸予選(米フロリダ州)にキューバ代表として出場した育成右腕のアンディ・ロドリゲス投手(22)が7日出発の来日便に搭乗せず、音信不通になっていると明らかにした。現地報道では米国への亡命の可能性が伝えられている。

 三笠GMは「出発3日前のPCR検査に現れず、以降音信不通になった。デスパイネ、モイネロは(再来日の)飛行機に乗っているが(ロドリゲスは)搭乗しなかったと。そこが事実としてある」と説明。一方で、「キューバ野球連盟は“亡命した”と発表していない」と強調。同連盟がロドリゲスの亡命を発表したという一部報道を否定した。右腕がソフトバンクとの契約を破棄したとの一部報道も「(契約破棄も)和訳に語弊がある」と否定した。

 今後については「まずは所在の確認をして、我々としては今のところ契約を解除する意向はありませんので戻ってきてもらいたい」と話した。

 ロドリゲスは2軍で4試合に登板。キューバ代表として東京五輪米大陸予選に参加し、8日に再来日する予定だった。

 ソフトバンクは昨年1月、キューバ出身のオスカー・コラス外野手が来日しなかった。そのためコラスを同年2月に制限選手として公示し、他球団への流出を一時的に防いだ上で、シーズン後の12月に自由契約とした。しかし、育成選手を制限選手にする制度はない。三笠GMも「育成には制限選手の制度はありませんので…」と限られた選択肢に、苦しい胸の内をにじませた。

 ソフトバンクの支配下選手だったコラスは亡命してメジャーとの契約を求めていたとされる。米メディアは、コラスが来季ホワイトソックスでプレーする契約を結んだと報道している。これが事実としても、約2年のブランクを抱えることになる。亡命しても制限選手とされれば、その間、他球団も支配下に置くことは不可能だ。

 しかし、育成選手が亡命となると、初めてのケースになる。今後の推移が注目される。

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2021年6月9日のニュース