慶大に9月入学した栗林泰三が豪快一発!一浪経て入学の浮橋幸太は無失点デビューで初勝利!

[ 2021年6月2日 18:21 ]

東京六大学野球フレッシュトーナメント   慶大2―0東大 ( 2021年6月2日    神宮 )

<新人戦 慶大・東大>8回無死、左越えソロを放った慶大・栗林はナインの出迎えに笑顔(撮影・沢田 明徳)
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 慶大の清原正吾(1年・慶応)が神宮デビューを飾った一戦。チームの勝利に貢献したのは、2人の苦労人だった。

 「1番・右翼」でスタメン出場した栗林泰三(2年・桐蔭学園)は1―0の8回、先頭で打席に入ると左翼席に運ぶ豪快な一発。貴重な追加点を叩き出し「打ったのは多分、真っすぐ。興奮していて覚えていないです」と苦笑いで振り返った。

 中学3年時、神宮での早慶戦を観戦し「ここで野球がやりたい」と目標が定まった。受験に失敗しても、へこたれなかった。AO入試を突破し9月入学を決めた。中途半端なタイミングでの入部は避け、翌年の3月までは中学、高校のグラウンドで一人、練習をこなした。昨年から正式に野球部の一員となった。

 高校時代にはプレッシャーに弱く、公式戦で活躍できなかったという。大学では「とにかく不安要素をなくすこと。練習で毎日、やりきったと思えることを意識した。それでいい状態で臨めている」と明かした。5月31日のフレッシュトーナメント、早大戦では3安打。この日もマルチ安打と結果につなげた。

 2番手で登板した浮橋幸太(1年・富岡西)は、2年前のセンバツに21世紀枠で出場した。慶大進学を目標に受験勉強を始めたが、現役合格はならなかった。徳島県阿南市の実家を離れ、大阪の親戚宅で生活しながら予備校に通った。勉強の合間には慶大の試合経過をチェックし「速報とかを見て、自分も頑張らないと」と奮い立たせた。

 3回2/3を投げ3安打無失点。神宮初登板で勝利投手となり「憧れの舞台で憧れのユニホームを着て投げられた。神宮は凄く投げやすかった」と喜んだ。少しだけ遠回りした2選手が、チームの決勝進出に貢献した。(川島 毅洋)

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