ソフトバンク首位奪回 リーグ最速20勝 明石だ上林だ!下位打線で全7点

[ 2021年5月16日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク7―3日本ハム ( 2021年5月15日    札幌D )

<日・ソ>3回2死満塁、2点適時打を放つ上林(撮影・高橋茂夫)
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 ソフトバンクは15日、日本ハムに快勝し首位を奪回した。6番以下の下位打線だけで7打点。7番・明石健志内野手(35)、8番・上林誠知外野手(25)の適時打で主導権を握った。札幌ドームは10連勝。7カードぶりの勝ち越しで、リーグ最速で今季20勝目に到達した。先発のニック・マルティネス投手(30)は昨季までの古巣相手に5回2失点で2勝目を挙げた。

 ソフトバンクは今季初めて松田をスタメンから外し、1~8番を左打者にした。先発右腕対策の新打線。結果的に、下位打線が踏ん張った。6番以下で全7打点。バーヘイゲンからは6点を奪い、3回途中でKOした。

 「本来は1番から、もっとうまくかき回しはできたんでしょうけど(笑い)。いいつながりで点が取れた。何とか粘って、つなげることができればいいゲーム、戦いができる。うまくできたと思う」

 不発の1番・周東、2番・牧原らをいじりつつ、工藤監督の下位打線絶賛は止まらなかった。まず2回無死一、二塁で8試合ぶりにスタメン復帰した明石が先制の右前適時打。「ヒッティングのサインだったので、いいスイングで試合の流れを持ってくることができた」と強攻策が成功。さらに8番・上林のニゴロで1点を追加しての1死三塁では、スタメン唯一の右打者・9番の甲斐が右前適時打で続いた。

 小久保裕紀ヘッドコーチら首脳陣は過去4度対戦したバーヘイゲンの内角攻めとツーシームに、右打者が苦戦したデータをもとに“8人の左”を並べた。右の甲斐は、苦しんでいた内角ツーシームを捉えた。「逆方向に逆らわずに打つことができた」と優等生コメント。指揮官は「脇を締め逆方向。引っ張れば内野ゴロ。うまく打った」と興奮気味だ。

 3―0の3回2死満塁から、明石が押し出しの四球を選んだ後、ダメを押したのが8番・上林。右前2点打とし今カード2試合で4安打5打点。「いい流れで試合を展開できている」とクールに振り返った。

 4番と5番がチャンスメークし下位の打点につながった。4番・柳田は3回2死で四球を選び明石の押し出し四球でホームを踏んだ。5回は2番手西村から右線三塁打とし中村晃の右犠飛で生還した。5番・長谷川は2回先頭で右前打としバーヘイゲン攻略の起点となった。3回も2死二塁で内野安打で出塁し上林の2点打で2得点目。工藤監督も「4番から安打でつなぎ、四球でつなぎ」と目を細める。

 先発攻略から、理想的な先行逃げ切りで札幌ドーム10連勝。パ・リーグの20勝一番乗りだ。楽天とロッテが敗れ4月25日以来の首位にも返り咲いた。さらに7カードぶりの勝ち越し。指揮官は「良かったです。ひ、さ、し、ぶ、り。久しぶりです!」と快勝劇の余韻に浸っていた。

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