エンゼルス・大谷 11Mグリーンモンスター越え11号!日本人3人目のレア弾 右手一本で逆方向へ 

[ 2021年5月16日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス3―4レッドソックス ( 2021年5月14日    ボストン )

<レッドソックス・エンゼルス>6回11号ソロを放つ大谷(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(26)は14日(日本時間15日)、敵地フェンウェイ・パークで行われたレッドソックス戦に「2番・DH」で出場し、6回に11号ソロを放った。リーグ最多タイとなる7試合ぶりの一発。二刀流の元祖ベーブ・ルースがプレーしたメジャー最古の球場での初アーチとなり、逆方向の左翼にある名物の巨大フェンス「グリーンモンスター」を越えるパワーを見せつけた。

 メジャー最古のフェンウェイ・パーク。大谷はメジャーを志してから、憧れ続けた球場で初めてアーチを描き、「ずっと見ていた球場で打つことができたのでうれしい」と野球少年のように目を輝かせた。

 左翼にそびえ立つ約11・3メートルの「グリーンモンスター」。巨大フェンスを越えるためには飛距離と角度がいる。初回はフェンス直撃の二塁打を放ち、迎えた6回だ。ピベッタのナックルカーブは外角低めいっぱい。体勢を崩しても球の中心から下を叩き、振り上げて強烈なスピンをかけた。最後は右手一本だったが、左中間へ33度の角度で370フィート(約113メートル)も飛ばした。グリーンモンスターを越えた日本人は井口資仁、岩村明憲に続く3人目。メジャー全体の左打者でも今季3人目のレア弾に「有名なところに打てたのは凄い良かった」と喜んだ。

 花巻東時代に一度は決断したメジャーへの挑戦。きっかけになったのが、レッドソックス・松坂大輔(現西武)の活躍だった。以前に「僕にとって憧れの存在」と語っており、同様にフェンウェイ・パークでのプレーにも憧れを抱いた。二刀流で比較されるベーブ・ルースが1914年にメジャーデビューした伝説の地。2年前には宿舎から歩いて球場入りしたこともあるだけに「楽しかった。風情があって素晴らしい球場」と感慨に浸った。

 驚がくの「右手一本弾」に、9284人が集まったスタンドのどよめきが収まらなかった。大リーグ公式サイトは「モンスター弾」、同ツイッターは「翔平は人間じゃない」と驚きをもって伝えた。

 チームで唯一全37試合に出場し、最近は打撃で結果が出なかった。それでも前日は2週間ぶりに試合がなく「ずっと(宿舎で)寝てたので、寝だめできた」と振り返り、心配される疲労にも「予想の範囲内」と涼しい顔だ。眠りは百薬の長。二刀流が初のグリーンモンスター越えで打棒復活を示した。(ボストン・杉浦 大介通信員)

 ≪ア・リーグ全14球団から本塁打≫大谷はレッドソックス戦で一発を放ったことで、在籍するエンゼルスを除くア・リーグ全14球団から本塁打を記録したことになった。ナ・リーグ球団ではドジャース、パドレス、ロッキーズの3球団から本塁打をマークしている。

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2021年5月16日のニュース