レッドソックス・沢村 三振奪取数増加の裏に「投球のメリハリ」 

[ 2021年5月14日 08:19 ]

レッドソックスの沢村(AP)
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 レッドソックスの沢村拓一投手(33)が13日(日本時間14日)のアスレチックス戦前に会見に出席、日米の記者の質問に答えた。ここまで14試合に登板、16回3分の1を投げ、1勝0敗、0セーブ、防御率3・31、21奪三振5四球、WHIPは1・163の成績を残している。

 沢村との一問一答は以下の通り。

 ――新型コロナ下の異常なシーズンだが。
 「コロナは目に見えない部分で世界的にも難しい。僕がMLBに来て戦えていること、チームが良い位置にいることを喜んでいます」

 ――最近三振奪取数が増えている。
 「投球のメリハリですね。高めの真っ直ぐも変化球も、勝負どころとの投げ分け、ここでストライクを投げてはだめだとか、そういうことを頭に入れながら投げている」

 ――メジャーの打者の印象。
 「低めを打ち返すのがうまい。手が伸びるゾーンはヘッドが走ってくる」

 ――そこが日本の打者との違いなのか。「パワーで持っていかれるのもあるし、僕が投げていても、打った瞬間のホームランが多い」

 ――ここではルーキーだが、日本ではベテラン。今後は試合の終盤での登板機会が増える。
 「そういう場面で登板を求められればうれしい。意気に感じて投げるタイプなので」

 ――チームメイトとの関係。
 「語学力はなんでもしゃべれるほどうまくないですけど、わからなくても輪に入っていったり、話を聞くことが大切だと思う。最近はハイチューが人気なので、買って、ベンチやブルペンに置くようにしています。絶大な人気です。ぷっちょもです」

 ――マウンドの硬さ、滑るボールなど野球環境の違いで体の反応も違う。ケアで気をつけていることは。
 「変化に伴って対応しないといけない。トレーニングもやっているけど、やりすぎないように気をつけている。自分の体のポイントは自分でおさえているのでそこの見極めはできている」

 ――一昨日32球を投げたが。
 「行けと言われれば行くのが仕事。そこはあまり気にしていない」

 ――試合のいろんな状況で投げている。自分の出番は、自分自身の考えとマッチしているか。
 「あまり考えないようにしている。私欲私心は持たないようにしている」

 ――大谷のいるエンゼルス戦が控えている。「彼がやっていることは、翔平しかできないこと。同じ日本人として誇りに思っています。対戦したときに(どう投げるかは)考えます」

 ――キャンプ中、ボールの重さ、マウンドの硬さなどに慣れるのに時間がかかると言っていたが。
 「日本はどこに行っても時差もないし、ボールの感覚も同じだが、米国ではその土地その土地で感覚的に変わってくる。そこに対応していければ」

 ――スプリットも落とし方など自在に操れている。
 「現状に満足せず、やっていくだけ」

 ――ピッチングで工夫していること。
 「投球のメリハリですね。カウントが欲しいときにカウントを稼いだり、誘ったり、勝負しに行ったり。そんな中で腕は振らない。腕を振るより、指を走らせる感覚です。指を走らせる感覚の方がイメージが付きやすい。しっかり身体で方向を決めてなりで投げにいく」

 ――最近四球が減っているが。それがうまく行っているからか。
 「結果的にそうなっているだけ。四球も野球の一つ。出さないように努力はするが、毎回毎回うまくいくようなタイプではない。腕は振るんですけど、腕を自分から振りに行かない感じです。これはキャッチボールから意識していて、マウンドではそういう事を考えずに、しっかりラインを決めてケースバイケースで自分の中で許すことと許されないことを決める。例えば2死一塁なら四球はOKくらいの気持ちでホームランはだめだよと。どこか許す部分を作って勝負に挑めているのが良い形につながっているのではと思っている」

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