GW上昇!DeNA今季初3連勝!今季初登板初勝利ピープルズが壊滅的先発陣の救世主

[ 2021年5月4日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA2―1中日 ( 2021年5月3日    バンテリンD )

<中・D>今季初勝利を挙げ、スタンドのファンの声援に応えるピープルズ(撮影・椎名 航)
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 救世主が現れた。DeNAは3日、中日戦に2―1で勝利。今季初の3連勝を飾った。今季初登板初先発となったマイケル・ピープルズ投手(29)が6回4安打無失点。不振や故障などで先発投手陣が壊滅的な状況下で、来日が大幅に遅れた2年目の助っ人が快投を披露した。5月は負けなしで、ゴールデンウイークは5戦4勝1敗の好成績。三浦DeNAが上昇気流に乗ってきた。

 第16代米大統領リンカーンの有名な演説「人民(people)の、人民による、人民のための政治」。ピープルズは合衆国ではなく、チームを立て直すために立ち上がった。「しっかり6回を投げ切ってくれた。リリーフ陣の登板も増えている。その中で長いイニングを投げてくれたのは大きかった」。大統領、ならぬ三浦監督も勲章を授けんばかりに最敬礼だ。

 「プラン通り。(中日は)左打者が多い。カットボールを有効に使えたよ」。手元で動くくせ球を内角に食い込ませ、初回から凡打の山を築く。6回まで失策を含めて内野ゴロは9個もあり、散発4安打。5、6回は先頭打者を出塁させたが、安定感は揺るがなかった。2軍では2試合で防御率12・71。来日が開幕後の3月28日にまで遅れ、ファームでは「最初の数試合はキャンプでの試合のような位置づけだった。焦りはなかったよ」。最高の状態に仕上げて1軍にやってきた。

 国土は壊滅状態だった。開幕から先発ローテーションで投げた投手のうち、この日出場選手登録を抹消された阪口ら6人が不振や故障で離脱。救援陣も登板過多で「ブルペンにボールを渡すのは遅ければ遅いほどいい。もっといきたい気持ちもあった」と6回を投げた。試合前の指揮官からの激励は「Good Luck!」。前日には「ホテルでペパロニピザを食べたよ」と、コロナ禍とあってデリバリーで昨季から続ける登板前のルーティンを守った。

 ソト、オースティンらも含めた外国人の来日遅れも影響し、4月は大きく低迷。しかし人民、ならぬ選手の駒がそろい始め、5月は12球団で唯一の負けなし3連勝だ。「(3連勝は)良かったと思う。チーム状態は徐々に上がってきている」と三浦監督。逆襲の季節へ、リンカーンのこの言葉を胸に刻もう。「あなたが転んでしまったことに関心はない。そこから立ち上がることに関心があるのだ」――。(鈴木 勝巳)

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