森繁和氏がマー君を分析 慎重さと大胆さのメリハリ、直球比率増しウラかく 投球のピント合ってきた

[ 2021年5月1日 18:51 ]

パ・リーグ   楽天3―0ロッテ ( 2021年5月1日    楽天生命パーク )

<楽・ロ(8)>6回2死一塁、田中将はエチェバリアを三振に打ち取り吠える(撮影・篠原岳夫)
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 勝負事の鉄則を知る。経験豊富な田中将だからこその「メリハリ」が効いていた。初回だけで21球。打撃好調なロッテの上位打線に対し、慎重にも慎重を期して初球から非常に厳しいコースを狙った。マーティン以外の3人は初球がボール球。これは意図的なもので、何としても先制点は与えないとの強い意思の表れだった。2回も28球。勝利への近道、とばかりに球数を要した。

 一転して先制点をもらった直後の4回はわずか8球で3者凡退。これも勝負の鉄則だ。要所を押さえる。先制した後の試合のリズムを生み出し、ゲームの流れを作った。

 過去2度の登板との一番の違いは直球の比率の多さ。ボール自体も走り出し、威力が増してきた。これまで変化球が多い傾向があったため、ロッテ打線の狙いの裏をかいた形に。2回1死一、二塁では岡、江村を直球で連続三振。レアードは高めの直球で2打席続けて内野飛球に抑えた。

 復帰登板から3試合目。徐々に投球の「ピント」が合ってきたイメージだ。今後、さらに登板イニングも伸びるだろう。6回2死一塁でもエチェバリアに対し、100球を超えても直球で押しに押していた。スタミナも問題なし。いよいよ田中将が本格化してきた。

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2021年5月1日のニュース