日本ハム・中田 10年ぶり7番で5得点呼ん打!今季本拠初勝利導いた

[ 2021年4月25日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム5-3オリックス ( 2021年4月24日    札幌D )

<日・オ>3回無死、右前安打を放つ中田(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムは24日、オリックスに5―3で競り勝ち、札幌ドーム今季10試合目で待望の白星を飾った。3回、11年以来10年ぶりに7番打者として先発出場した中田翔内野手(32)の右前打から打線が勢いづき、6安打で今季最多の1イニング5得点。3試合ぶりに先発復帰した主砲が、不振からの復調気配を見せた。

 7番打者らしい右前への軽打。これが猛攻の合図となった。3回、先頭の中田が左腕・山崎福の外角直球をうまく流し打ってこの試合チーム初安打。この一打に日本ハムベンチからは「7番らしいバッティングや!」「ナイス、7番の仕事!」と不振の主砲をイジる声が飛び交った。

 活気づいた打線は1死一、三塁と好機を広げ、1番・郡が先制の左前打。さらに渡辺が左翼線二塁打で2人を還し、西川は右翼ポール際へ技ありの2ランを放って一挙5点を奪った。気分良くベンチに戻った西川は、「7番が7番の仕事をしてくれたことで、その後の打者も打順に見合った結果を残すことができた」とチャンスメークした中田を横目にニヤリ。さらに「これが3番の仕事です」と中田に並ぶ今季2号に胸を張ると、さすがの中田も苦笑いを浮かべるしかなかった。全てはナインが主砲の復調を願うからこその愛のイジリだった。

 打率が2割前後に低迷していた中田を、栗山監督は22日のロッテ戦、23日のオリックス戦と2試合連続で先発から外す決断を下した。この数日間で中田と話し合いを重ねてきた指揮官は、試合前にも「本人も凄く思い悩んでいて、いろんな話もした。何とかしなきゃいけないのは本人も分かっている」と胸中を明かしていた。その主砲が7回にも左前打を放ち、田中将から一発を放った17日の楽天戦以来となる5試合ぶりの複数安打。「結果的に(中田)翔の安打から始まった。自分の中で吹っ切ってがむしゃらに数字を残してくれると信じている」と復調に期待した。

 そして、この勝利が今季札幌ドーム10試合目にして待ちに待った初勝利となった。「たくさん見に来てくださって、その力をいただいた。本当に感謝しています。応援のおかげで勝たせていただいた」。栗山監督は球場を埋めた1万8170人の後押しに感謝した。ファンの期待に応えるためにはまだまだ白星を積み重ねる必要がある。チームを押し上げるだけの爆発力が中田のバットには秘められている。(東尾 洋樹)

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