やっぱり変化球打ちは天才的 ロッテ・安田、今のスタイルで20発いける

[ 2021年4月24日 09:00 ]

16日のオリックス戦8回1死一、二塁、同点3ランを放った安田
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 やっぱり、変化球への対応は天才的だな――。4月16日のオリックス戦で、ロッテ・安田が0―3の8回1死一、二塁で漆原の初球カーブを完璧に右翼席へ運んだ。

 その打球を見て、あらためて感じたことだ。直前の三塁守備で失策を犯し、そこからチームは失点していた。

 何がなんでも、自分のミスをバットで取り返したいところ。速い球に負けないようにと、力も自然と入るだろう。そんな状況で、緩い球に反応できるのだから、あらためて安田の長所を再確認できた。

 昨季6本塁打をマークした安田だが、打った球種はすべて変化球だった。CSでソフトバンク・千賀から放ったアーチも、「直球狙い」を宣言しながらフォークを完璧に捉えたものだった。

 春季キャンプでは「直球を打ち返す」をテーマに掲げ、猛練習に取り組んでいた。実際に直球をスタンドへ運ぶイメージを持って、バットを振ってきただろう。

 4月23日現在で、4本塁打を放っている。4月8日のオリックス戦では鈴木の直球を右翼席まで飛ばした。やっと直球をはじき返したかと思ったが、4月21日の4号もまた変化球を打ったものだった。

 やっぱり、変化球を打つのがうまいのだ。昨年は捉えきれなかった直球も、きれいにセンター前や左中間へはじき返している。直球を中堅から逆方向へ、そして変化球を右翼方向へ。ある意味、理想的な打撃だと思う。

 直球を豪快にアーチを描く姿を期待したい気持ちもあるが、今はこのスタイルでいいのではないかと、個人的には勝手に感じている。そういえば、今季目標は「20本塁打」と明確な数字も口にしていた。このペースならば、22本塁打となる。リーグ単独トップ25打点は、誰が見ても見事である。(記者コラム・横市 勇)

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