ソフトB・工藤監督、ノムさんに並んだ通算512勝!背番継承の甲斐が決勝打

[ 2021年4月24日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3―2ロッテ ( 2021年4月23日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>9回1死一塁、中村晃が右中間に同点タイムリーを放ち、即座に代走・真砂を告げる工藤監督(撮影・長久保 豊)
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 ソフトバンクは23日、ロッテを3―2で下し、引き分けを挟んで4連勝とした。1点を追う9回に中村晃外野手(31)の適時二塁打で同点とし、甲斐拓也捕手(28)の適時打で勝ち越し。土壇場で逆転し、就任7年目の工藤公康監督(57)は故・野村克也氏と並んで球団史上3位となる監督通算512勝目を挙げた。

 これこそ王者の底力だ。1点を追う9回にロッテの守護神・益田に襲いかかる。1死からデスパイネが中前打で出塁。続く中村晃がシンカーを捉え、右中間を破る適時二塁打で同点に追い付いた。捕手・田村のミットがバットに当たったのもお構いなし。「とにかく同点となるタイムリーを打つことができて良かった。打撃妨害は気にならないくらい集中していた」。選手会長の一打にベンチは総立ちとなった。

 松田が右前打でつなぎ、甲斐が試合を決めた。1死二、三塁で内角直球に詰まりながら中前にしぶとく落として勝ち越した。「気持ちをしっかり持っていきました。諦めずチーム全員で戦った。投手陣が良く投げてくれているので、野手が何とかしたかった。石川さんの投球があって今日の勝ちがある」。7回途中まで2失点に抑えた先発・石川の力投に女房役が応えた。

 工藤監督は「諦めないで、よく粘ってくれた。いい打撃をしてくれた」と土壇場での逆転勝ちに笑みを浮かべた。指揮官にとって特別な1勝だ。監督通算512勝目。球団の監督勝利数で故・野村克也氏に並び、鶴岡一人1773勝、王貞治968勝に次ぐ歴代3位タイとなった。「配球を勉強したり、打者のタイプを勉強したのは野村さんの本。野村さんがいなければ、データを活用して選手が長くプレーすることはまだまだ先だったかも知れない。素晴らしい遺産を残してくれた」と感慨深げに話した。昨季、背番号を「62」から南海時代に野村氏がつけていた「19」に変更した甲斐が決勝打を放っての勝利。不思議な縁を感じる1勝となった。

 怒とうの4連打で2年連続負け越しているZOZOマリンでの今季初戦に勝利。益田には今季3度の対戦全てで黒星をつけ、今季のロッテ戦は4戦全勝となった。引き分けを挟んでの4連勝で貯金は今季最多の7。リーグ連覇へ向かって王者がさらに加速した。

 《球団3位タイ》ソフトバンクはロッテに逆転勝ちし、工藤監督が通算512勝目を挙げた。球団の監督勝利数では野村克也に並び、鶴岡一人1773勝、王貞治968勝に次ぐ歴代3位タイとなった。

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